弁護士ブログ

まずは人の話に耳を傾ける。

-江頭ブログ , ■弁護士ブログ

2014.08.25

お久しぶりです,弁護士の江頭です。

今日は,先日裁判所にて執り行われたジュニアロースクールという催し物での出来事について
感じたことをお話しさせていただきます。

そもそもジュニアロースクールとはなにか。
ざっくりといえば,ジュニアロースクールとは,
本物の弁護士,検察官,裁判官が演じる刑事裁判劇を小・中学生に見てもらい,
考え,悩んでもらおう,という企画です。

スケジュールとしては,
1・刑事裁判における弁護士,検察官,裁判官の役割の説明
2・刑事裁判劇の傍聴
3・有罪につながる事実,無罪につながる事実を挙げてもらいながら,討論
4・投票(有罪or無罪)
5・判決
といった感じです。

本番当日,1,2とスケジュールが進み,休憩を経て,3になったときのこと。
ある小学生が,討論を前にして,
「有罪!有罪!」と大声を上げているではありませんか。
3になり,進行の弁護士が,「現段階で有罪だと思う人?」と問いかけたところ,
当然,その小学生は,大きな声で返事をするとともに,右手をピシッと上に。
そこで,進行の弁護士が,その小学生にこう尋ねました。
「なぜ有罪だと思うの?」
その小学生は,「だってあの被告人,怪しいじゃん!」と大きな声で回答。
弁護士は,さらに「どうして怪しいと思うのかな?」と質問。
その小学生は,「怪しいものは怪しい!」と回答。

その小学生は,直感的に被告人が有罪だと思い,
特に疑問を持つこともなく,それを自分の意見にしてしまったんでしょうね。
その後,無罪につながる事実がいくつか出たものの,
私は,「あの小学生は,有罪に投票をするのだろうなぁ」と思っていました。
あれだけ強固で,なおかつ,外部に発信してしまった意見を途中で変更することは極めて困難だと思ったからです。

しかし,その考えは,間違っていました。
投票の後,他の弁護士から聞いたところによると,
その小学生は,最後の最後まで悩み,最終的に無罪に投票したとのことでした。

その小学生に直接確認したわけではないので,これはあくまで私の想像に過ぎないのですが,
その小学生は,弁護士とのやり取りを経て,自分の主張がなんら根拠に基づいたものでないことに気づき,
無罪の人の主張等第三者の意見に真摯に耳を傾け,その中で,最終的に当初の自分の意見が間違いであるとの結論に至り,
なんら恥じることなく自分の意見を変更したのでしょう。
すごいことだと思いました。

何か決断をしたあと,例え違う意見を持つ第三人であっても,その話しは真摯に聞くべきですし,
話を聞いた結果,自分の決断が間違っていたと思えば,変に取り繕わず,決断を変更すべきです。
その小学生はこれが完璧にできていたわけですが,
私はどうか・・・うーん,微妙ですね。
まずは,何かを決断したあとであっても,
第三者の意見に真摯に耳を傾けるところからはじめようと思いました。

桑原法律事務所 弁護士 江頭太地

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