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自己破産で個人的な貸し借りを踏み倒してしまってよいのか

■弁護士ブログ , 借金・破産

2010.12.26

多重債務状態に陥ってしまった相談者に対しては、自己破産・個人再生・債務整理(過払金取戻)・私的整理などの手続・手段を尽くして解決するわけですが、いくつか存在する借金整理の方法のうち、その相談者にとっては、やはり自己破産がふさわしいと思う事案はあります。

 

他方で、自己破産で貸付金を踏み倒されてしまう債権者にとっては、返すことを約束して貸し付けているのに、破産免責によって返さなくてよくなる、というのは納得がいかないものだと思います。

それでも、いわゆる高利貸しからの借入、自転車操業によって多重債務状態に陥ってしまった方であれば、ある意味高利貸しの食い物にされたがゆえに破産せざるを得なくなった→高い利息で貸した方も悪い(いずれ破綻することは想定済み)という理屈で、価値観として、債務者の経済的更生のための、破産免責制度は正当化されます。

 

他方、高利貸しによる多重債務とは言えない事案で、むしろ個人的な貸し借りが大きな事案で、その個人的な貸し借りを踏み倒してしまおうという相談者に出くわすと、本当にその個人的な貸し借りを破産免責してしまってよいのか、あるいは弁護士に内緒でその債権者だけには今後支払い続けるのではないか(破産をする以上は、このような行為は禁止されています)、などと勘ぐったりすることもあります。

破産免責という制度があるのは分かるけれども、相談者の方が非常に大変だったときに、いろいろと相談をして金銭的援助をして下さった債権者に対して、破産免責を得てしまうことが、道義的に許されるのか、ということです。

相談者の方にとって最前の方法であるならば、破産免責を勧めることもあるでしょう。しかし、個人的な貸し借りの恨みは長く続くものなので、道義的な観点からは、何らかの対応(誠心誠意の謝罪など)を、破産者にはしてもらうよう促しています。

 

逆に、債権者側から相談や依頼を受けて対応する場合には、「いろいろとやるべきことがあるんじゃないか。」、との思いが強くなってきますが、破産手続上債権者にできることは、限られているのも現実です(漫然と見届けざるを得ない、という訳でもありませんが)。

破産を考えている方であれ、債務者が破産を申し立てられてしまった方であれ、何ができるのか、何が問題となるのか、適切なアドバイスのもとに納得の上で、手続を遂行する(債権者であれば随時監視する)べきでしょう。

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