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主張と証拠の違いが分かりにくい

■弁護士ブログ , 民事

2011.10.16

 クライアントと,民事訴訟準備書面作成の打合せをしていると,
以下のようなやり取りに出くわすことがある。

クライアント:「生の事実をもっと詳細に書いて欲しい。」
 

私:「これは,後日陳述書に落とし込んで,
あるいは本人尋問で直接語るべきだから,
今回の準備書面では要点をまとめて,コンパクトにしましょう。」

クライアント:「同じ裁判所に出す書類なんだから,今まとめてしまって,
全部を早めに裁判官に読んでもらった方がいいのでは。」

私:「訴訟では,準備書面を20頁も30頁も出してしまっては,
裁判官があまり真剣に読んでくれなかったり
読んでも何をアピールしたいのか裁判官に伝わらないおそれがあるので,
短くコンパクトにしましょう。」

 こうしたやり取りを経ているうちに,折衷的に,
当初の原案よりも,長めの準備書面となってしまうことは多い。

 準備書面は主張であり,
事実を時系列ですべて書くべきものではなく,
請求原因事実を裏付けるためのポイントを重点的に書くべきものである。

 他方,陳述書は,主張を裏付ける証拠であり,
事実を時系列である程度詳細に書くべきものである。

 この,主張と証拠の違い,民事訴訟の構造を理解できない以上,
仕方のないことだが,
対立する当事者の言い分を踏まえ,
公権力が真実を発見するために,

請求(訴訟物) ← 主張(準備書面) ← 証拠(甲・乙)

というシステムを採用した以上,
上記構造についても可能な限り説明をし,
クライアントの理解を深めながら,
訴訟を遂行する努力が必要だ。

問題解決に向けて、全力を尽くします。まずはお気軽にお悩みをお聞かせください。

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