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民法を理解しよう・・・契約を打ち消す意思表示

■弁護士ブログ , 民事

2012.08.30

 従前,契約とは意思表示の合致である,と述べた。

 売買契約の場合
 買主が,これを売ってくれと本を差し出す行為が,本購入の申込の意思表示
 売主が,本を受け取って,代金525円です,と代金を要求する発言が,本販売の承諾の意思表示

 これらは,契約を成立させる意思表示
 

 では,契約を打ち消す方向での意思表示には,どんなものがあるだろうか。
 例えば,未成年者や成年被後見人は,日常的な取引以外については,単独で契約を行うことができないとされているが,この人が何らかの契約をしてしまった場合(通常は,何らかの消費者被害に巻き込まれた場合,が多いだろう)。
 未成年者の親や成年後見人は,当該契約を,後から取り消すことができる(民法5条2項,9条)。
 これが,取消の意思表示

 取消が有効に行われると,当該意思表示は初めからなかったことになり(民法121条),当該契約は初めからなかったことになる。
 この取消権には,他には,詐欺・強迫の取消権(民法96条),消費者契約法第4条における取消権などがある。

 また,契約は有効に成立したのだが,一方当事者が契約で定められた債務を履行しない場合,他方当事者は債務不履行解除をすることができる(民法541条,543条)。
 賃貸借契約で賃料を支払わない場合とか,労働契約で働きに来なくなった場合など。
 これが,解除の意思表示

 解除が有効に行われると,双方ともに,当該契約に基づく債務の履行義務を免れることになる(民法545条)。

 さあ,取消と解除,違いが分かっただろうか?

 意思表示を始めからなかったことにする=契約が初めから成立していなかったことにする,


取消の意思表示

 意思表示が合致して成立した契約の,拘束力をなかったことにする,


解除の意思表示

 いずれも,一旦行った契約を成立させる意思表示を,打ち消す法的効果を持つ意思表示だ。

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