弁護士ブログ

条文を記号化して読む

■弁護士ブログ , 松本ブログ

2013.05.09

法律の文章は一文が長かったり,
専門用語が多かったりと,
分かりにくいものが多いと思います。

特に条文は,国民に向けられたものとはいえ,
非常に分かりにくいものが多いです。

しかし,ある程度の「かたまり」に区切って読めば,
理解が進む場合も多いかと思います。

例えば,
建物賃貸借契約の更新拒絶について定めた借地借家法28条は,

「建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申し入れは,建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか,建物の賃貸借に関する従前の経過,建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して,正当の事由があると認められる場合でなければ,することができない。」

というものであり,一見すると何を言っているのか全く分からないような条文ですが,

まず,文頭の
「建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申し入れは,」をおおざっぱに
「Aは,」
と置き換え,

文末の
「することができない。」を
「B。」と置き換えます。

さらに,「B。」の前の,
「正当の事由があると認められる場合でなければ,」という部分を
「Cでなければ,」と置き換えます。

すると,
「Aは,
建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか,建物の賃貸借に関する従前の経過,建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して,
Cでなければ,B。」
となり,多少すっきりします。

あとは残りの部分ですが,
「C」の前を見ると,
「…を考慮して,」と書いてあることから,
「…」を考慮して「C」にあたるかを判断する構造であることがわかります。

以上から,この条文は
「Aは,…を考慮して,Cでなければ,B。」
という構造のものであるとわかります。

このように,長い条文の場合,
まず「かたまり」ごとに記号化して簡単な文章に置き換えてから,
その構造を見ると,理解が進む…かもしれません。

問題解決に向けて、全力を尽くします。まずはお気軽にお悩みをお聞かせください。

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