弁護士ブログ

司法修習生の給費制シンポジウム・in佐賀part3(弁護士の平均年収)

 前回の司法修習生の給費制シンポジウム・in佐賀part2(給費制の意義)に引き続き,投稿します。

 司法修習生に給費制を維持する必要がない,と言う論者は,
弁護士は高給取りだから,1年間くらい貸与制にしても,大した問題ではない,
と言っています。

 先日も,あるアンケート結果をもとに,弁護士の収入が高いという報道がなされていました。

 確かに,このようなアンケート結果上の数値だけをメディアが報道し,
弁護士は数年でものすごい高所得者になれると決めつけて,
司法修習生の給与をなくしても,
弁護士になったらすぐに取り戻せる,という結論に結び付けることは,
分かりやすい,ので,ついつい飛びつきたくなるんだろうな,と思います。

 しかし,この統計資料をそのまま現在の弁護士の姿,今後の弁護士の姿と捉えることは,
完璧に間違っています。

 ① まず,このアンケート自体,回答率13%に過ぎないこと(高額所得弁護士がより多く回答している模様)。
 ② このアンケートにおいて,弁護士の平均年収は確かに1000万円を超えているが,
   それは,5000万や1億を超えているような弁護士が回答しているためで,
  いわゆる中間値は900万円代であること。
 ③ ここ2,3年は,弁護士業界に過払いバブルというものがあり,
   所得の大部分が,過払いバブルによってもたらされている弁護士が圧倒的に多いこと。
    つまり,例えば3年後にアンケートを取ったら,所得は単純に,半額とかそれ以下となっている可能性が高いのです。

 このような事情は当然報道せずに,上記のような「弁護士=高所得」という部分だけ報道するメディア。

 冷静かつ公正な報道をしてくれているとは,思えません。

 特定のイデオロギーに基づいて,一定の方向に世論を誘導しようとしているのが,ありありです。
 が,業界の実情を知らない一般の方々は,このような報道を真に受けてしまうんでしょうねぇ。
 
  



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司法修習生の給費制シンポジウム・in佐賀part2(給費制の意義)

2011.7.26 更新/弁護士ブログ, 弁護士会

 前回の布川事件の当事者,桜井さん・杉山さんのからの報告に続き,
シンポジウムは,

佐賀県弁護士会辻会長による,給費制の意義に関する基調報告,
法科大学院生や,現在の司法修習生の生の声,
日弁連の川上明彦氏による緊急報告がそれぞれ行われました。

 その後,佐賀新聞社の小野統括デスク,佐賀大学教授の樫澤氏,佐賀県弁護士会の安永元会長らが登壇して,
パネルディスカッションが行われました。

 佐賀新聞社の小野氏からは,弁護士の収入がまだ高いという報道がメディアから出されてから,
日弁連が再度アンケートを取ると言っても,対応が遅い,後手に回りすぎている,といった
率直な感想も述べられていました。


 司法修習生というのは,研修生ではあるのですが,職務専念義務を負っており,
アルバイト等をすることも禁止されています。
 したがって,生活するには,それまでの蓄えや身内からの仕送りで対応するか,
国からの貸与制度を利用するしかありません)。

 法曹養成というものは,自衛官や警察官を育てるのと同じ,国の義務ではないのか?
 国(及び国民)は弁護士に,純然たる民間人たれ,営利企業たれ,と言いたいのか? 

 が問われているのです。



なお,関連するブログは下記のとおり
  2010.5.28投稿:司法修習生に対する給費制維持か、弁護士人口激増ストップか
  2010.8.7投稿:給費制市民集会
  2011.2.8投稿:シリーズ・弁護士激増時代(1)-弁護士人口を増やし過ぎてよいのか?



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司法修習生の給費制シンポジウム・in佐賀part1(布川事件の桜井さん・杉山さん)

 昨日,佐賀県弁護士会主催でメートプラザ佐賀で行われた,
司法修習生の給費制維持について考えるシンポジウムに,
参加しました。
 
 現在,うちの事務所にも,司法修習生が研修に来ていることもあり,
司法修習生や事務職員ら,総勢6名で参加しました。

 最初に,刑事事件の再審無罪判決(えん罪)を勝ち取られた,
布川事件の当事者である桜井さん・杉山さん,
お二人のドキュメンタリー映画(ショージとタカオ)を撮影した,
井手洋子監督らによる,インタビュー形式の報告がありました。

 20歳・21歳で捕まり,獄中で暮らし,釈放されるまで,29年間,
さらに仮釈放後に,再審無罪判決を勝ち取るまで,14年間,
人生の半分以上を,冤罪(えんざい=無実の罪で罰せられること)で過ごしてきたお二人。

 お二人の生の話を聞くのは,昨年10月以来となりますが,
(平成22年10月に,盛岡で行われた日弁連人権大会の記事はこちら
今回は,前回以上に,お二人の話を身近に感じました。

桜井昌司さんは,前回よりもさらにポイントをついた,分かりやすい話をしてくれました。
 国が,国民の安全を守るために,警察や自衛隊を養成するのと同じように,
 国が,国民の安心を守るために,法曹を養成するのは,国の義務でしょう!!

杉山卓男さんは,独特の語り口で,自らの冤罪事件を踏まえ,
 ①取り調べの可視化,②証拠開示,③代用監獄の廃止,の大切さを訴え,
 献身的に再審無罪判決までを導いてくれた,弁護団に感謝の気持ちを述べられていました。

 参加された司法修習生や事務職員も,感ずるところがあったようです。

 なお,本日(平成23年7月23日(土)午後2時,及び午後6時から,
佐賀県鹿島市の「エイブルホール」にて,
井手洋子監督によるドキュメンタリー映画「ショージとタカオ」が,
上映されますので,興味のある方は是非,ご参加下さい。 



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高齢者向け法律相談事業-標準事業案実施に向けて

2011.6.28 更新/弁護士ブログ, 弁護士会

 先日の九弁理事会の前に、日弁連高齢社会対策本部主催の、
表記に関する意見交換会がありました。

 ちなみに、以前投稿した関連記事である、高齢者向け法律相談のあり方はこちら

 九州には、佐賀・福岡をはじめ、全8県があるのですが、
8県の中では福岡や佐賀が、制度として結構進んでいるのが分かりました。

 既に、電話相談は週2回実施していますし、
出張相談制度は存在しているし、
消費者問題にも絡んだ高齢者問題にも対応できる弁護士は多いし、
社会福祉協議会や社会福祉士会などとの連携も濃密にできているし・・・・

 弁護士会の主要メンバーが、高齢者問題に造詣が深い、ということも、
進んでいる原因としてあげられるでしょう。

 委員会創立時以降、代々活躍されてきた先生方、
また、数年間委員長であった私を支え、あとを継いでくれた委員の先生方、
意見交換会で鼻の高い思いを、ありがとう!!

 佐賀は、九州で一番小さな県。
 されど、最高と言われるようなサービスを、今後も目指していきたい!!

 
 



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佐賀県警司法記者クラブとの懇談会

2011.6.24 更新/弁護士ブログ, 弁護士会

 先日、佐賀県弁護士会と、
佐賀県警司法記者クラブの記者さんたちとの懇談会を開きました。

 大手新聞社の方々は、転勤族であり、
初任地が佐賀という入社したての記者の方も来られていました。

 世間の注目を集めるような刑事裁判、民事裁判の折には、
われわれ弁護士も、記者の方々から取材を受けることがあります。
 
 逆に、弁護士会として、あるいは個別事件において、
何らかの情報を発信する場合には、
こちらから呼びかけて記者会見をすることもあります。

 我々の話したことを実際に記事にするのか、どのような記事にするのかは、
記者が持ち帰った情報をもとに、新聞社やテレビ局の編集部において、
原稿を練るわけですが、あとで新聞記事を見て、
「あれっ?そういうことは言っていないと思うけど・・・」
ということもないわけではありません。

 日ごろから、司法記者クラブの方々には、
司法関連用語を正確に理解してもらうとともに、
我々も取材を受ける際には、
なるべく日常用語で分かりやすくしゃべることを心がけねばなりませんね。



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2011年・被害者支援ネットワーク佐賀VOISS総会

 先日、被害者支援ネットワーク佐賀VOISSの総会に行ってきました。
 VOISS通常総会の議長も、形式的な進行役ではありますが、初めて務めました。
 議事は粛々と進行し、承認されました。
 ご協力いただきました、会員の皆さま、ありがとうございます。

 その後の「懇親会」にも、2年ぶりに参加しました。
 充実しつつあるVOISSの理事やスタッフの方々、
 県警の方々
 県の暮らしの安心安全課の方々、
 被害者遺族の方々、
 30名以上の方々が参加されて、いろいろな方々と話ができ、盛り上がりました。


被害者支援「ネットワーク」




 この、ネットワークを大事にしていきたいんだそうです。 



 被害者支援に関する、弁護士会側の受け入れ態勢、ネットワークへの関与状況はどうか?
 率直に言って、まだまだ非常に脆弱だと思います。
 被害者支援ネットワークに関与している弁護士も、まだまだ少ないのです。被害者の方々からも、切なる声を聞きました。

 今年度中に、県警被害者対策室や、佐賀VOISSとの協議会(勉強会)や懇親会を復活させ、県内若手弁護士とともに、被害者支援ネットワークを構築していきたいと思います。


被害者参加制度に関する過去投稿はこちら ↓
 国選被害者参加弁護士制度の利用が少なすぎませんか?

佐賀VOISSに関する過去投稿はこちら ↓
 犯罪被害者支援団体・佐賀VOISS



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平成23年度・第2回九弁連理事会

2011.5.15 更新/弁護士ブログ, 弁護士会

 先日、九州弁護士会連合会(いわゆる九弁連)の理事会に出席しました。
 毎月1回、予定2時間の会合なのですが、皆さん、数十ページに及ぶ事前配布資料をきちんと読んできているのはもちろん、当日配布のこれまた数十ページに及ぶ資料を、その場で読んだ上で、いろんな意見が飛び交っていました!!

 私は、前回所用で理事会に出られなかったので、前回からの継続審議の案件について、前回の議事録をその場で読んで、当日配布資料をその場で読んで、ついて行くのがやっとでした。
 
 いろいろと私の知らない法律の条文知識が飛び交い、大変に勉強になりました。

 どこかのタイミングで発言しようか、とも思いましたが、私が言おうと思っていたことを別の理事の方が言ってくれたので、今回は発言を控えましたが、次回以降は積極的に発言したいと、思います。
 



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成年後見10周年佐賀シンポジウム(発言録)

  平成23年2月26日に、九州弁護士会連合会及び佐賀県弁護士会主催による、標記シンポジウムが開催されました。
  私も実行委員長として事前準備に奔走し、当日はパネリストとして、報告を致しました。


  このたび、そのときの報告集を入手しましたので、アップしておきます。データ容量が重いので、2回に分けています。

  110226・成年後見制度のこれからを考える(前半)

  110226・成年後見制度のこれからを考える(後半)

  平成23年10月21日の九弁連熊本大会のシンポジウムは、「高齢者医療、介護保険と成年後見制度の現状と課題~高齢者会における弁護士の役割」を予定しているそうですので、今から楽しみですね~



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佐賀県弁護士会館建設・地鎮祭

2011.3.26 更新/弁護士ブログ, 弁護士会

  本日、佐賀県弁護士会の新会館建設工事の地鎮祭に参加しました。

  こんな感じです。

002

  2年近く前、うちの事務所建築の際にも、要領を得ないままやったなー、と思いながら、1時間ほどの地鎮祭は滞りなくおこなわれました。

  敷地では、これまで1年近くに渡って協議し、確定した設計図に従って、ロープが貼られていました。
東日本大震災の影響で、様々な建築資材が納入されなくなりつつあるようで、行程どおり進行するのかどうかも不明なままの着工となります。

広い敷地に新しい会館

竣工を期待します



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平成22年度・第3回・高齢者虐待事例検討会(佐賀)

 先日、佐賀県社会福祉士会館にて、弁護士と県内各地の社会福祉士の方々との、高齢者虐待事例検討会がおこなわれました。

 従前の投稿は以下のとおり
    ↓
平成22年2月20日投稿
平成22年7月10日投稿

 事例の詳細は書けませんが、佐賀市の地域包括支援センターの方が、セルフネグレクトの高齢者の方の事例を紹介された上で、円卓を囲んで30~40名の弁護士や社会福祉士達が、それぞれ質問をしたり、意見を言ったりしていました。

 行政の立場で、
① 1事案にどこまで関与すべきか、出来るのか
② 客観的には常識的とは思われない行動を取られる高齢者の方に、どこまで常識的な行動を取るよう促すべきか
③ いかに信頼関係を築き上げていくべきか

 地域包括支援センターの職員の方々には、広範な高齢者の権利擁護業務が課されているとの話を聞きました。どこまでやっても終わりがないし、どこまでやっても不十分かも知れないという、悩みも打ち明けられていました。
 すべてを地域包括支援センターが担うことは不可能でしょうから、改めて我々弁護士達も、敷居が高くて相談しづらいと言われないように、ネットワークづくりに協力していかなければならないと感じました。
 
 今回の懇親会も、40名以上は参加されていたでしょうか?
 会議には7名ほどしかいなかったはずの弁護士達も、懇親会では10名にもなって、意見交換出来たのは有意義でした。また、やりましょう。



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