クライアントにも,訴訟システムの理解を深めよう
「裁判はよく分からないので,弁護士にすべて任せます。」
クライアントから,こう言ってもらえる事件は,
確かに弁護士の側としても,それほど労力がかからないことが多い。
しかし,これは危険な兆候である。
弁護士がクライアントとの短い打合せの中で,
大体の概要しか把握せず,
細かな状況については,無理解・誤解のまま,
訴訟を遂行してしまうリスクが高い。
細かな打合せの中で,当方の弱点や,
逆に見えていなかった有利な点を引き出すことができる。
先日も説明したが,主張と証拠の違い,
民事訴訟のシステムを理解しないまま,
裁判に臨んでしまった当事者は,
「自分こそが真実を語っており,相手方はウソつきなのだから,勝てる。」
と,軽く考えてしまい,
訴訟に勝つための努力をしない結果,
予想外に負けてしまう,ということは,
起こりがちなことである。
真実発見のために,民事訴訟システムが構築された以上は,
弁護士の側もクライアントの理解を深める努力をしなければならない。
協働しなければ,訴訟を有利に進めることはできない!
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主張と証拠の違いが分かりにくい
クライアントと,民事訴訟の準備書面作成の打合せをしていると,
以下のようなやり取りに出くわすことがある。
クライアント:「生の事実をもっと詳細に書いて欲しい。」
私:「これは,後日陳述書に落とし込んで,あるいは本人尋問で直接語るべきだから,
今回の準備書面では要点をまとめて,コンパクトにしましょう。」
クライアント:「同じ裁判所に出す書類なんだから,今まとめてしまって,
全部を早めに裁判官に読んでもらった方がいいのでは。」
私:「訴訟では,準備書面を20頁も30頁も出してしまっては,
裁判官があまり真剣に読んでくれなかったり,
読んでも何をアピールしたいのか裁判官に伝わらないおそれがあるので,
短くコンパクトにしましょう。」
こうしたやり取りを経ているうちに,折衷的に,
当初の原案よりも,長めの準備書面となってしまうことは多い。
準備書面は主張であり,
事実を時系列ですべて書くべきものではなく,
請求原因事実を裏付けるためのポイントを重点的に書くべきものである。
他方,陳述書は,主張を裏付ける証拠であり,
事実を時系列である程度詳細に書くべきものである。
この,主張と証拠の違い,民事訴訟の構造を理解できない以上,
仕方のないことだが,
対立する当事者の言い分を踏まえ,
公権力が真実を発見するために,
請求(訴訟物) ← 主張(準備書面) ← 証拠(甲・乙)
というシステムを採用した以上,
上記構造についても可能な限り説明をし,
クライアントの理解を深めながら,
訴訟を遂行する努力が必要だ。
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主張すべきことは主張する(民事訴訟)
ここ2日間,非常に資料も膨大で,争点も多い民事訴訟の,起案(書面作り)をしていた。
改めて,単純な事件(過払金返還請求訴訟とか,過失のみが争点となるような交通事故事案など)とは異なり,書面1本書きあげるのにも,非常に時間がかかることに気付かされる。
相談・依頼を受けた時点で,ある程度相手方から出されるであろう反論を予想し,その反論にはどう切り返すかを見越して,提訴したり,応訴したりする。
しかし,実際に裁判が始まると,予想していなかったような反論が返ってくるため,一から調べ直し,法的構成も当初予定とは変えざるを得なくなることも多い。
何事もシンプルに組み立てて,シンプルな争点に絞り込めればよいのだが,依頼人の方の話を詳細に聴けば聴くほど,いろんな法律構成が浮かんでくる。
Aの構成なら,Xは切り抜けられるが,かえってYの点では不利。
Bの構成なら,Xの点では不利だが,Yの点は切り抜けられる。
となると,AもBも主張しておかねばならなくなる。
裁判所からは嫌われるが,裁判所の省力化のために業務をやってるわけじゃない。
主張すべきことは,時間がかかっても,主張させて頂く
それが,
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佐賀商工共済協同組合弁護団-配当異議訴訟の結末
平成15年8月から8年間活動をしてきた,
佐賀商工共済協同組合,第1陣原告団としての活動も,
組合員と佐賀県との配当金の取り合いをめぐる,
配当異議訴訟を残すのみとなっていた。
過去の経緯については,下記ブログを参照。
県に賠償責任を認めた平成19年6月22日佐賀地裁判決はこちら
2010年2月16日のブログはこちら
配当異議訴訟に関する平成22年8月27日佐賀地裁判決はこちら
平成23年4月26日最高裁判決にかかるブログはこちら
先日,県の控訴を棄却する判決が出たのだが,
このたび,県は上告を断念したそうだ。
47ニュースはこちら
佐賀新聞はこちら
これで,いよいよ平成15年8月から始まった弁護団活動も,
配当金の受領,組合員の方々への最終的な分配等を残し,
終わりを迎えつつある。
8年間・・・・・
研修で佐賀に来てからちょうど丸15年,
その半分以上の,8年間をかけて取り組んできた,
弁護団活動がいよいよ終わる。
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いざ!証人尋問②
1年ほど前に、いざ!証人尋問と銘打って、投稿しました。尋問はとっくに終わっていますが、後日談を書くのを忘れていました。
結果は、見事にこちらの想定したとおり(いや、想定以上?)の展開に持ち込むことができ、尋問としては、大成功!!となりました。
主張書面では、当事者がはぐらかして認否していたことについて、当事者尋問でツッコミを入れると、はぐらかさずに具体的に、かつ嘘もつかずに実質的に自白を引き出すことができました。否認していた事実関係を、尋問で自白させると、気持ちいいものです。
しかし、その後の判決は、と見てみると、勝ったと言えば勝ったような、しかし負けたと言えば負けたような(つまり、一部勝訴)判決でした。まあ、尋問が成功しなければ、完全に負けていた可能性が高いことを思えば、尋問が大成功したおかげで、「勝ったと言えば勝った。」と言えるくらいに持ち込めたんだと理解しませう。
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いざ!証人尋問
今から証人尋問に行ってきます。
今日はほぼ1日中、証人尋問(当事者尋問)です。
この日に向けて、数日間、事前準備に没頭してきました!!
証拠も70何通出している事件であり、証人らとの関係で、
いろいろなヴァリエーション、切り口で、突っ込みを入れたいと思います。
尋問が成功すれば、いずれ、喜んで投稿するでしょう!
尋問が不発なら・・・・・
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JA共済をよろしく
交通事故の関係で、JA共済の方々との交流も早丸8年になります。
先日も、研究会が行われまして、交通事故の判例や、保険法改正の話について、
2時間以上にわたり活発な意見交換がなされました。
交通事故の法律・実務も非常に難しいことが多いですが、
保険(自動車保険や生命保険や傷害保険など)の法律・実務もまた、
非常に難しいものです。
我々弁護士でも、先日の研究会で、「それは知らなかった。」「初めて理解できた。」
ということがいろいろとありました(内容は、おそらくマニアック過ぎるので割愛します)。
2年ぶりに懇親会にも参加し、いつもの顔、初めての顔、久しぶりの顔、
それぞれの方々との交流を深めました。
最後に、自動車保険や生命保険については、JA共済をよろしく!
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