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即決和解を活用しよう

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2012.10.30

 民事訴訟法375条に,即決和解の条文がある。

 条文はこうだ。

 「民事上の争いについては,当事者は,請求の趣旨及び原因並びに争いの実情を表示して,相手方の普通裁判籍の所在地を管轄する簡易裁判所に和解の申立てをすることができる。」

 例えば,貸主と借主との間において,1200万円の支払義務があることも,これを毎月10万円ずつ長期分割で支払っていく予定であることも,当事者間で事実上話がついている場合,これを強制力あるものとするためにはいろいろな方法がある。

 もっともオーソドックスなのは,公正証書を作成することであろう。
 しかし,公正証書は金額に応じてそれなりの手数料がかかる(1200万円の金銭消費貸借契約の場合は,23,000円)。
 しかも,執行力はあるが既判力はないので,何らかの理由で,公正証書自体が無効となったり,取り消されたりするリスクも存する。

 次に,民事調停を申し立てて,相手方に調停期日に来てもらい,調停を成立させるという方法もある。
公正証書と異なり,既判力という強い効力があるので,調停自体が無効となったり取り消されたりする可能性はほとんどない。
しかし,これも金額に応じた手数料がかかるのが難点(1200万円の金銭消費貸借契約の場合は,27,400円の印紙と数千円の切手代)。

 そこでお勧めなのが,即決和解だ。
 印紙代は,一律1500円。切手代は別途かかるが,数百円程度だ。
 和解条項の代わりとなる申立書の作成自体はなかなか難しいが,1200万円の貸金を10万円ずつ支払っていくという簡易なものであれば,概要を書いて申し立てをしてしまえば,何とかなるはず。

 民事上の争いでなければならないので,離婚協議書や,遺産分割協議書といった家事上の争いでは利用できないが,広く民事事件一般を対象としており,もっともっと活用されてしかるべきだろう!

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