判例について

福岡高裁平成22年2月4日決定(セントラル信用に対する抗告棄却決定)

2010.03.04

 日掛け金融のセントラル信用に対して過払金請求権を有する債権者達が、
過払金請求権の確定判決などがあるのに支払わないのは不当だと訴えて、
債権者の立場で破産申立をした事件に関して、
裁判所は「支払停止」も「支払不能」も認められないと判示して、
破産手続開始を認めなかった不当判決。

 申立債権者達のうち、
17名約1960万円の確定判決を有する者達にセントラル信用が支払をしていない点について、
セントラル信用が
「今後、確定判決等を有する過払金債権者が徐々に増えてくることが予想されるため
計画的に返済したい等と表明しているのであるから、
一般的かつ継続的に支払をすることができないことを表示しているとはいえない。」などと判示して、
支払停止を否定してしまっています。

 こんな判断がまかり通ったら、誰でも債権者破産を申し立てられたら、
今後は計画的に支払いたいと思います、
とさえ言えば、「支払停止」を回避できることになってしまいます。

 とはいえ同判決は、「支払停止」概念について、
教科書的な定義から、計画倒産にも対応できる定義に変えてくれています。

 つまり、一般的に「支払停止」というと、
「弁済能力欠乏のため、弁済期にある債務について、
債務者が一般的かつ継続的に支払をすることができないことを
明示的ないし黙示的に外部に表示する行為」をいうのですが、
上記福岡高裁判決は、
「弁済能力欠乏のため」という部分を省いて判示しています。
つまり、支払えないと明示・黙示に表示すれば、
弁済能力の欠乏がなくても「支払停止」に当たるわけで、
セントラル信用のように、過払金債権者達に対する嫌がらせのため?
に支払を拒絶している多くの高利貸金業者らに対して、
武器となりうる理論だと思います。

 あてはめは、上記のとおり、めちゃくちゃですが・・・

 その原審は、大分地裁H21.4.15セントラル信用破産却下決定です。

 この不当判決を、消費者救済の観点から入手し、
活用したいという法律家の方は、適宜コメント下さい。

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