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弁護士インタビュー
福岡オフィス・弁護士 江頭 太地

Profile:佐賀県神埼市出身。2010年、佐賀大学経済学部卒業。2012年、九州大学法科大学院卒業。2013年、弁護士登録と同時に桑原法律事務所(武雄オフィス)に入所。2020年から福岡オフィス勤務。

2つの課題をクリアして弁護士の道に

弁護士を志したのは大学1年の頃です。自分のやったことがストレートに評価され、成果につながる仕事をしたいと思っていました。会社員は、上司との関係など仕事の成果だけではない部分も評価に含まれるイメージがありました。成果以外の部分で評価されて、出世していくというのは自分の性格にあわないな、と感じていました。

自分がやったことがストレートに評価されるためにはどうしたらいいか・・・資格をとってそれをもとに仕事ができるといいのかなと思いました。そのときに思い浮かんだ資格の一つが、弁護士でした。経済学部でしたが法律も若干は学べたので、このままの進路でいけるな、ということもあり、弁護士を志すことにしました。

「弁護士をめざす」と担任の先生に話すとびっくりされました。周囲は企業への就職か公務員を志望する人がほとんどでしたから。司法試験を受ける人は年に1人、いるかいないかでした。

地方で同志もおらず、1人で勉強していると自分のレベルが分かりませんでした。ですので、法律家の適性があるかどうかのジャッジも含めて、自分に課題を課して挑戦しました。

「大学2年で行政書士資格を取得」「大学3年で法学検定2級(現在は<アドバンスト(上級)コース>合格」です。
がむしゃらに勉強してこれらの課題はクリアできたので、その後九州大学法科大学院に進みました。

司法修習を始めた当初は弁護士になりたい想いが8割で、2割ぐらいは検事も考えていました。検察官の修習も楽しかったし、教官からの声かけもありました。希望すれば検察の道もあったかもしれませんが、全国転勤をポジティブには受け止められなくて。

大学院、司法修習と福岡で過ごしたので、そのまま福岡で就職するつもりでした。

福岡県弁護士会の合同説明会に参加し、桑原法律事務所のブースに行きました。当時はまだ佐賀と武雄オフィスしかなかったので、冷やかし半分です。

ただ、桑原代表と当時の兄弁の印象がすごくよかった。ザ・法律事務所ではなく、話しやすい雰囲気がありました。仕事しやすい事務所なんだろうなと感じました。直感です。

「興味があったら履歴書を出して」と言われて出して、早い段階で内定をもらいました。出会いから内定まで、ずっといい印象が続いていたので、他の事務所を回ることもなく就活を終えました。「福岡にもオフィスを出すつもりです」とも言われていましたので。

桑原代表と江頭弁護士(2017年)

武雄での新人時代、贈られた傘に思い新た

初任地は武雄オフィスで、7年間いました。最初の3年は猛烈に忙しかったです。経験ゼロで、ひとつの作業をやるにも、いまの倍以上の時間がかかっていました。入所して半年は、自分も含め2人の弁護士が武雄オフィスに在籍していたのですが、福岡オフィスがオープンして以降は私1人だけになりました。

今となっては「よくあんなことやれたな」と思いますが、新人ならそんなものだろうとも思っていたので、苦ではなかったです。その後、矢野弁護士が3年目ぐらいに入ってきてからは、少し余裕が生まれました。

武雄は町医者的なオフィスなので、あらゆる案件をこなしました。刑事事件もたくさんこなしましたし、裁判所からの破産管財人の打診も、駆け出しのころからいただいていました。武雄には弁護士が少ないので、5年目を超えたころからは大きな破産事件の破産管財人になることも多くなりました。

福岡ではありえないような速さで、ありえない大きさの事件をこなしました。武雄での経験は今に生きています。福岡でもいろいろな事件がありますが、初めての事件だから不安だという思考回路にはならないですね。

基本的に受けたことのない事案というのはあまりないですし、ニッチな案件が来ても対応できる土台をつくれたと思っています。

武雄から福岡に異動する際に、顧問先から、餞別として一本の傘をいただいたんですよ。

「降り注ぐ雨から傘が人を守るように、あなたも依頼人にとっての<傘>のような存在になってほしい」との思いをこめて、顧問先が贈ってくださいました。

法律事務所に来る人のなかには、嵐の中で傘もささず、さまよっているような人もいます。そのような方にそっと傘を差し出すのが弁護士の仕事だと、思いを新たにしました。

コミュニケーションに力を注ぐ訳とは

福岡では企業の案件が増えました。そもそも企業の数が大小含めて多いので。借金事件についても、経験値を重ねていると思います。

どんな案件でも、コミュニケーションと法的知識やリーガルマインド、どちらも大切だと思います。

最近、子どもが病気になりました。お医者さんの声かけひとつで、こちらの気持ちはプラスにもマイナスにもなりました。言葉は相手を励ますこともあるし、がくっとさせることもある。そういうことを身をもって感じました。

もともと言葉は大事にしていたつもりではありましたが、言葉選びや、言葉をかけるタイミングにはさらに気を配ろうと考えるようになりました。

まず依頼人とは、あまり硬い雰囲気になりすぎないよう心がけています。感情が昂ぶっている人に対しても、適度に温度をあわせます。あまりに淡々と冷静なのは、「機械的」「冷淡」と思われる可能性もあります。

私が依頼人だったら、こちらの気持ちに寄り添ってくれる弁護士は信頼できるかな、と思うので。

最終的に、依頼いただいた方に、お礼を言っていただけると、未だに変わらず、よかったなと思うとともに、やりがいを感じます。

タイミングの評価も、あっているかどうか分からない

法的なトラブルが解決できるかどうかは、弁護士の介入が早いほど解決できる割合は高まります。それに尽きるわけではないですが、もっと早く来てくれていたら…と思うこともあります。

たとえば、借金が返せなくなってヤミ金に手を出した人などは「もっと早く来とってくれたらよかったのに」と思います。もちろん手遅れにはならないですけど。

破産を考えている人が、お世話になった人だけに借りた金を返しておくというのも、よかれと思ってやってしまう。法律では問題がありますので、後々問題になります。

どんな案件でも極端にいえば紛争が起きる前に、予防的な意味で来ていただけたらと思います。

「弁護士に相談するほどでも」とか「このタイミングで相談していいんだろうか」という気持ちはあると思いますが、「このタイミング」という評価も、あっているかどうか分かりません。当事者だけがそう思っているだけかもしれません。

客観的な目でみれば、本当はもっと進行しているかもしれません。

「相談するほどでもない」「このタイミングで」という判断があっているかどうかという判定も含めて、早めに相談に来ていただくことには意味があります。

「このタイミングと言っている場合ではない」というケースもありますし、「紛争としては大きくなっていないが、放置していたら大事になりますよ」「この辺は気をつけてくださいね」というアドバイスもできます。

困っている人を助けるという意味では、どんな案件でもやることは変わりません。

まずは不安な気持ちでどなたも来ているので、その不安を少しでもやわらげて、解消してあげたいと思って話を聞きます。最終的にはすっきりした気持ちで、次に向かっていただけるように。

ベストを尽くして、最後に「ありがとうございました」と言っていただくことが、仕事の喜びです。