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COLUMN

弁護士のコラム

公開日:2019.10.25

インターネット上の投稿の削除・投稿者の特定方法

桑原ブログ

インターネットが普及し、国民一般にスマートフォンの普及した現代において、SNS上や各種サイト上で、匿名性があることを利用して、他人を誹謗中傷したり他人の個人情報を暴露したりといったことが、度々行なわれています。

当該投稿により被害を受けた人としては、当該投稿を削除したい、投稿者を特定したい、というニーズがある訳ですが、これらはどのような方法で行うのでしょうか。

削除請求の課題(投稿者の特定)

まず削除請求ですが、サイト管理者に直接削除要請をして削除してもらうという方法が考えられますが、サイト管理者が分からないとか、言っても削除してもらえないということも多いようです。

サイト管理者に任意に削除してもらえない場合や、そもそもの投稿者を特定したいという場合、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(いわゆる、プロバイダ責任制限法)第4条に基づいて、発信者情報の開
示請求をする必要があります。

サイト管理者のハードル

ここで問題となるのが、サイト管理者は発信者の住所や氏名を保有しておらず、投稿者のIPアドレスまでしか保有していないことが多いので、サイト管理者に対して法的手続をもってIPアドレスを開示させた後、当該IPアドレスにかかわる通信情報を保有しているサービスプロバイダに対して、投稿者の氏名や住所等の発信者情報を開示請求する法的手続きを取る必要があります。

プロバイダのハードル

しかもサービスプロバイダは、発信者情報の開示になかなか応じてくれません。プロバイダにとって、発信者たる契約者はお客様ですので、お客様を裏切る訳には行かないと考えがちです。
また同法第4条では、発信者情報の開示請求があったときに、当該発信者(契約者)に開示してよいかどうか意見を聞かなければならない(通常、OKを出す契約者はいない)ので、ますます開示することはためらわれます。
加えて、開示請求の要件として、「侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき」、つまり権利侵害の明白性が要件とされており、この要件の主張・立証責任を被害者側が負担しなければならないため、そもそも開示請求が法的に認められないことも多い、という事情もあるようです。

手続きのハードル

しかも、何とか、2つの法的手続きによって、IPアドレス、契約者情報の特定にまでつながったとしても、そこから改めて契約者に対する損害賠償請求や削除請求を行わなければなりませんし、当該契約者が発信したものではないとの(第三者が契約者の通信を乗っ取って投稿したと認定した)判例(東京地判平成30年4月26日)も出てきており、被害者の権利救済への道のりは険しいものとなっています。

だからと言って、泣き寝入りをしていては、被害が減りませんので、我々法律事務所サイドも、よりよい判例形成と実務運用をめざし、クライアントの皆様とともに、取り組んでまいりたいと思います。

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