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COLUMN

弁護士のコラム

公開日:2023.03.28

経営とエフェクチュエーション

桑原ブログ

朝日新聞社の中小企業向けメディア「ツギノジダイ」にて、エフェクチュエーションという考え方が紹介されていました。エフェクチュエーションとは、成功した起業家たちに共通する考え方を体系化した論理のことであり、起業だけでなく新規事業開発にも応用できるとのことです。エフェクチュエーションを構成する要素として5つの原則があると紹介されています。

①手中の鳥の原則
不確かな未来よりも、今、確実にあるもの(アイデンティティ・知識ベース・社会的ネットワーク)
を重視する。
起業や新規事業開発といっても、それをやろうとしている人や企業の能力を含めたリソースは限られています。限られたリソースをフル活用しても実現可能性の乏しい活動は、成功確率も低いものですので、まずはここをしっかりと把握してから取り組み始めることが大切です。

②許容可能な損失の原則
失敗したとしても致命傷にならないように挑戦する。
これは言わずもがなですね。成功が確約された活動ではないので、最大限失敗した時のリスクを自分が甘受できるのかの見極めが大切です。

③クレイジーキルトの原則
さまざまなパートナーと協力して1 つの事業を生み出していく。
パートナーと言っても、内部人材、外部パートナーだけでなく、顧客との関係性も大切です。最終的には、同質的なニーズを抱えた多くの顧客に響く活動でなければ、事業化は難しいのです。

④レモネードの原則
逆境や不運となる事態に陥っても、前向きに捉える。
試しに活動して失敗したと感じた場合に、すぐ諦めてしまっては、新規事業開発の可能性を自ら閉ざしてしまうことにもなりかねません。安易に諦めず、失敗原因を探求・克服していくことが大切なのでしょうね。

⑤パイロットの原則
想定外の状況下では、今できることに集中することが大切である。
世の中でスタンダードとは言えない新規事業な訳ですから、常に予測不可能な事態が起こりがちです。その事態を機微に捉えて集中して対応することで、新規事業成功のための要点が見いだせるのかもしれません。

当事務所でも、ここ数年、補助金サポート事業、争族対策事業、夫婦円満・卒婚サポート事業、養育費回収事業など、複数の新規事業を立ち上げ、顧客や協力業者とともに試行錯誤しながら活動していますが、無意識のうちに上記①~⑤を実践している部分もあり、改めて不十分だったと感じる部分もあり、大いに参考になりました。皆様の企業でも、是非参考にされてください。

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