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COLUMN

弁護士のコラム

公開日:2024.10.28

情報調査力と分析力を高めましょう

桑原ブログ

デジタル情報が溢れている現代社会。パソコンやスマホで検索すれば、必要な情報にたどり着きやすい時代となりました。

しかしながら、「●●の解決法」とか、「こうすれば●●リスクは避けられる」といったタイトルに紐づけられた情報を、鵜呑みにするのは危険です。記載内容に意図的なフェイクがあるとか、あるいは誤解に基づく記載があるかもしれません。また、情報公開者は何らかの利益を目的として公開しているでしょうから、記載された情報には本質的価値がない可能性も高いでしょう。なので、ネット情報自体はあくまでも参考意見とする意識が大切であり、収集した情報をどのように分析して自分達の糧とできるかに、本当の価値があるのだろうと思います。

以上は、収集した情報をどう活用するかという場面での話でした。

しかし、もっと根本的に大事なことは、何のためにその情報を調査するのか、という視点ではないでしょうか。

皆様も、業務において何か調べものをすることがあると思いますが、何となく漠然とグーグル検索やチャットGPT 検索をしてしまいがちではありませんか。しかし、調べものをする際に最初に考えるべきことは、「なぜ自分はその情報を調べるのか」「上司はどんな目的でその情報の調査を自分に命じたのか」ということでしょう。特に、上司から頼まれた調査は、上司が調査を命じた目的と、部下が想像した調査の目的に大幅にずれが生じてしまっているということが起こりがちです。

例えば、上司から「Aというサービスが最近パッとしない原因を調べて欲しい」と頼まれたとします。貴方は、Aというサービスの労働生産性が低いと日ごろから思っていたので、自社のAというサービスの顧客別単価と顧客対応に要する平均サービス時間を集計し、分析・検討した結果を丸1日かけてレポートとして仕上げ、上司に報告しました。ところが、分厚いレポートを受け取った上司は「えっ!?」というような表情をして、少しの間を置いて、「Aというサービスの売上が対前年度比で低下傾向であるので、なぜ売上が低下傾向なのかを調査・分析して欲しかったんだよね~」と言われてしまいました。「最近パッとしない」という上司の表現の意味が、上司と部下とでずれてしまった訳ですね。上司が不完全な表現で頼んだことと、部下が確認せずに取り組んだ活動とが、ずれて無駄な作業となってしまったという経験は皆様の職場でもよく起きているのではないでしょうか。

「調査する前に目的を明確に意識する」ということは、私自身も実際は忘れがちだったりするので、改めて自戒の意味も込めて執筆させていただきました。

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