MENU
お問合せ

CASES

法律コラム

公開日:2017.06.21

CASE

  • 労働問題(企業側)
  • 労働問題(労働者側)

退職した従業員の競業避止義務 -誓約書で制限できる?-

目次CONTENTS

Q.

学習塾を経営しています。独自のノウハウを構築し、子どもへの学習指導を行っていますので、難関校といわれる学校にも幾人もの子ども達を送り出しています。

この度、学習塾の講師Aが退職をしたいと申し出てきました。Aは、わが社の看板講師だったので、辞めないように説得したのですが叶わず、せめてもの措置ということで、Aが自分の塾を立ち上げ、そこでわが社のノウハウを活かすことだけは阻止しようと思い、「私は、退職したのち、自分で塾を発足しないことを誓約します」という内容の誓約書を書いてもらいました。

快く応じてくれたので安心していたのですが、なんと、このたびAが、うちの塾から数キロと離れていない場所で塾を立ち上げ、生徒を募集しているという話を聞きました。これって違法ではないのでしょうか?

電話でお問い合わせ
092-409-0775

A.

多くの方は、「塾を発足しませんという内容の誓約書にサインをしたのだから、Aの行為は違法だ」と思われたのではないでしょうか。

確かに、Aの行為は、誓約書にて約束したことに正面から抵触します。よって、誓約書による誓約内容が有効である以上、Aの行為は違法ということになります。
内容を確認した上で誓約書にサインしたのだから有効だろうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ことはそう簡単ではありません。

電話でお問い合わせ
092-409-0775

なぜなら、この誓約書は、Aの職業選択の自由という憲法上の権利を過剰に誓約している可能性があるからです。
人が経済活動をしていく上で約束は非常に大事なものですが、だからといって、さすがに憲法上の権利を過剰に制限することまでは許されません。

近時、裁判所は、この争点について、誓約における制限の時間・範囲(地域・職種)を最小限にとどめることや一定の代償措置を求めるなど、厳しい態度をとる傾向にあるようです

もし、貴社の同種事案に関する規定が広範なものである場合は、見直しを検討されることをお勧めいたします。

企業側の労働問題について

労働者側の労働問題について

企業法務ニュースレターのお申込み