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遺産相続・高齢者問題
【相続問題】遺産分割手続④(遺産価値の確認)

■遺産分割手続の流れ

遺産分割手続きは,大まかに以下のような流れになります。

① 相続人の確認 → ② 遺言書の確認 → ③ 遺産の確認 → ④ 遺産価値の確認 → ⑤ 分割割合を決める → ⑥ 遺産の分け方を決める → ⑦ 書面化

 

今回は,このうち,④「遺産価値の確認」について解説します。

 

 

■前提

まず,遺産分割協議においては,全相続人で合意できるのであれば,いかなる内容でも原則自由です。しかし,合意ができず,法的に遺産価値を確認する場合は,以下に述べるとおりとなります。

遺産分割協議の際の参考までに,把握しておかれるのもよいかもしれません。

 

■不動産

不動産の価値は,固定資産税評価額が参考にされます。
ただ,固定資産税評価額は,原則3年毎に見直しされる価額であり,また,実際の取引価額の70%程度とされ,必ずしも取引価額と一致しないことが多いです。
固定資産税評価額ではなく,取引価格,取引相場や時価などによるべきだとする場合には,不動産鑑定を依頼し,複数業者から鑑定書を出してもらいます。

 

評価基準時はいつになるのか?

評価基準時がいつであるかという問題については,死亡時遺産分割時とが考えられます。
例えば,【 死亡時には1500万円だった不動産が,価値の変動によって,遺産分割時には1000万円となっている 】というケースでは,どちらの価値が前提となるのか,という問題です。

これは,どのような目的で評価するのかで異なり,相続人間の分割割合を決める目的での不動産評価については,死亡時を基準とすることも多いですが,実際に遺産の分け方を決める目的での不動産評価については,遺産分割時を基準とするのが原則です。

実際に遺産を分ける際に,価値の変動を無視して相続開始時に遡って遺産評価すると,相続人間に不公平な結果をもたらす可能性が高いからです。なお,相続税の算定においては,死亡時の価額が前提とされます。

■動産

高価な動産についての価値を確認する場合,見積もり書鑑定書を出してもらいます。
なお,自動車も動産です。

■現金

死亡時・遺産分割時の金額を確認します。

■預貯金

死亡時・遺産分割時の預金通帳残高,金融機関の残高証明書上の残高等を確認します。

■株式

上場株式の場合は,取引相場において公表されている取引価格によって評価します。

非上場株式の価値など,なかなか価値が計算しづらいものの算定については,争いとなるケースが多いですが,相続税申告書記載の評価額が参考にされます。

■貸金,賃貸料などの債権

法的には当然に分割される可分債権で,遺産分割審判の対象とはなりません
> 【遺産の確認】についてのブログ記事もご参照下さい。

遺産分割協議において話し合う場合は,回収可能性の高い債権であれば問題なく額面通り評価してよいですが,回収可能性の低い債権であれば,額面以下の価値しかないものとみなした方がよいことがあります。

 

弁護士 力丸

 

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