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法律コラム

公開日:2020.04.06

CASE

  • 法律コラム
  • 新型コロナウイルス関連

コロナ禍でイベントを開催する場合、主催者として気をつけることを教えてください

目次CONTENTS

Q.コロナ禍でイベントを開催する場合、主催者として気をつけるべきことを教えてください。

A. イベント会社には、社会通念上、当然に来場者の身体・生命の安全に配慮する義務があると考えられます。

現状、屋内等の密室で、不特定多数の者が、お互いの距離が十分にとれない状況で一定時間滞在することが(密閉、密集、密接のいわゆる3密)、感染のリスクを高めるとされています。

そこで、来場者の距離を十分にとる、消毒の徹底、マスクの着用、微熱を有している参加者には参加を取りやめてもらえるようなアナウンス等の徹底などをした方が良いでしょう。

Q.新型コロナウイルスの影響でイベントを中止した場合、会場使用料を支払う必要はありますか。

A. 原則として、主催者側と会場側との使用契約があれば、それに従うことになります。

なお、使用契約がなく、主催者側に帰責性がない場合には危険負担の問題になります。

2020年2月25日公表の基本方針では、スポーツや文化イベント等について、中止・延期または規模縮小等の対応が要請されている現状からすれば、主催者側には、イベント中止について帰責性が認められず、危険負担の債務者主義に従って、会場使用料の支払義務を負わないと考えられます。

Q.新型コロナウイルスの影響でイベントを中止した場合、チケット代を払い戻す必要はありますか。

A. 約款がある場合とない場合で異なります。

約款がある場合

原則として、主催者側に約款があれば、それに従うことになります。

仮に、イベントが中止となった場合でもチケット代を返還しないという規定があった場合は、その規定が消費者契約法10条(① 法令中のいわゆる任意規定が適用される場合に比べて消費者の権利を制限し、または消費者の義務を加重する消費者の契約の条項であって、② 民法1条2項に規定する信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものは無効であるとしています。)により無効になるかが問題となります。

約款がなく、主催側に帰責性がない場合

約款がなく、主催側に帰責性がない場合には、危険負担の問題になります。

2020年2月25日公表の基本方針では、スポーツや文化イベント等について、中止・延期または規模縮小等の対応が要請されている現状からすれば、イベント会社側には、イベント中止について帰責性が認められず、危険負担の債務者主義に従って、チケット代を払い戻す必要があると考えられます。

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※本記事は、公開日時点の法律や情報をもとに執筆しております。