新型コロナと出勤停止命令｜有給休暇を取得させてよい？｜仕事を休みたい従業員への対応は？

【本記事の監修】弁護士法人桑原法律事務所　弁護士桑原貴洋（代表／福岡オフィス所長）

目次CONTENTS

A.　就業規則の規定に基づき、会社の判断で出勤停止命令を下すことができます。

しかし、新型コロナウイルスに感染していることが明らかになっていない以上、会社の自主的判断で従業員の就労を拒否することになるため、休業手当ないし賃金を支払う必要があります。

新型コロナウイルスに感染した場合に重症化が危惧される高齢者、もしくは妊婦の従業員、またはこのような方と同居している従業員について、出勤停止命令を下しても問題ないでしょうか。

A.　就業規則に記載されていない場合は、従業員の同意なく出勤停止命令を下すことはできません。

就業規則には、このような場合にも出勤停止命令を下せることが記載されていないことも多いかと思います。

記載されていない場合、従業員の同意なく出勤停止命令を下すことはできません。にもかかわらず、会社が出勤停止命令を下した場合には、会社は従業員に対して満額の賃金を支払わなければならない可能性が高いですし、従業員に何らかの損害が発生した場合にはその賠償義務にも応じなければなりません。

就業規則をきちんとチェックし、記載がない場合には、従業員の同意を個別に真摯に取り付ける努力をすべきでしょう。

A.　年次有給休暇は労働者の請求により付与されるものですので（労働基準法39条5項）、新型コロナウイルス対策であるとはいえ、会社がその取得を強制させることはできません。

A.　会社が取得を強制させることはできませんが、従業員が年次有給休暇を使って休みたいというのであれば、取得させて問題はありません。

A.　会社が取得を強制させることはできませんが、従業員が年次有給休暇を使って休みたいというのであれば、取得させて問題はありません。

なお、そのような理由で有給を取得させた事業主に対しては国から助成金が出ることがあります。詳細は、以下のＨＰ等をご参照ください。

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※本記事は、公開日時点の法律や情報をもとに執筆しております。