MENU
お問合せ

CASES

案件別コラム

公開日:2020.09.04

CASE

  • 労働問題(労働者側)
  • 労働問題(企業側)

ボーナスの非常時払いに応じないといけない?

目次CONTENTS

[ Q ]

先日、定年間際の従業員Aから、「このまま定年になると春のボーナスがもらえない。法律には、非常時払いというのがあると聞いた。これをもって春のボーナスを払ってもらいたい。」と言われました。応じないといけないのでしょうか?

[ A ]

従業員Aが言うとおり、法律には、賃金の非常時払いという制度があります(労働基準法25条)

使用者は、労働者が非常時払いを請求してきた場合は、支払期日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならないとされています。要するに、前払いをしないといけないわけですね。ここでいう賃金は、労働基準法11条にいう賃金と解されていますので、賞与も含まれることになります。

そうすると、Aの請求にも応じないといけないようにも思いますが、法は、如何なる場合にでも非常時払いを認めているわけではありません

非常時というその名のとおり、非常時にしか認めていません
具体的には、労働者または労働者の収入によって生活を維持する者の、出産、疾病、災害、結婚・死亡、労働者または労働者の収入によって生活を維持する者がやむを得ない事由によって1週間以上に渡って帰郷する場合です(労働基準法25条、労働基準法施行規則9条)

Aの非常時払いの理由は、このいずれにも該当しません。よって、Aの求めには応じる必要はありません