令和６年１月　箱根駅伝とチーム力の勝利

新年　あけましておめでとうございます。

令和６年能登半島地震や羽田空港の航空機事故など、大きな天災・人災に見舞われた年明けと
なりました。
災害によりお亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆様には
心よりお見舞いを申し上げます。
能登半島地震では、身長をはるかに超える大津波が沿岸部に押し寄せ、各地で土砂崩れ、家屋
倒壊、火災が発生していたことが明らかとなってきました。本原稿執筆時点（１月９日）でも、
至るところで道路は寸断され、家屋倒壊の状況も行方不明者の状況も十分把握できない状況が続
いています。改めて、自分の身は自分で守れるだけの事前準備をしておく必要があることを痛感
させられます。

さて、事前準備と言いますと、正月の箱根駅伝は今年もいろいろなドラマがありました。
出雲駅伝（10 月開催・6 区間45.1km）、全日本駅伝（11 月開催・8 区間106.8km）と優勝して
きた駒澤大学が、最後の大会である箱根駅伝（1 月開催・10 区間217.1km）で３冠達成を予想さ
れる中、往路の３区で青山学院大学に追い抜かれ、以降、二度と追いつくことができませんでした。
終わってみれば、青山学院大学のメンバーは、全１０区間中、区間賞が５人、２位・３位が４
人という圧倒的強さで、２年前に自ら出した大会記録を２分以上短縮する新記録を打ち立て、優
勝しました。
青山学院大学は、１２月にメンバーにインフルエンザが流行するなどチーム状態は非常に悪く、
１２月２８日の全体ミーティングでは、原監督が「準優勝で良いよ」とメンバーに発した場面もあっ
たようです。その後、選手だけのミーティングで、駅伝メンバーを外れた４年生を中心に１人１
人が思いを語り、選ばれた選手達各自が外れたメンバーとともに優勝を目指そうと一体感を醸成
した状態で本番を迎え、出走選手各自の実力をさらに引き出すことに貢献したようです。
改めて、チーム力を最大限引き出したチームが一番強いということを体験させてくれました。

昨年の私自身の年頭のご挨拶でも、トップが方向性を示すのも大事だが、それ以上に現場が創
意工夫して考えて実践することで組織力が向上するという内容を掲載しましたが、今年の青山学
院大学の大活躍によって、これが１つ証明されたように思います。

今年も皆様とともに、さらに飛躍できるような１年にしていきますので、よろしくお願い申し
上げます。