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企業法務
著作権侵害について ―小説の一部を講演会で引用できる?―

【 Q 】

社長が講演会で、ある小説の文章の一部を引用したいと言っています。
このような場合、著作権を侵害しないのでしょうか?

【 A 】

今回は、著作権に関するご相談です。
一般的には、「そんなの誰でもやってるし、問題ないでしょ?」と考えられそうですが、本当にそうなのか、検討してみます。

 

まず、著作権法と判例を見てみましょう。

■著作権法

「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。」(著作権法32条1項)

 

■判例

適法な引用と認められる基準として、① 明瞭区別性 と ② 主従関係 の2点が挙げられています。

①  明瞭区別性

引用部分と自己の著作物とが明瞭に区別されること
今回の場合・・・ある小説の一部分と社長の講演の内容とが明瞭に区別されること

②  主従関係

自己の著作物が主であり、引用部分が従でなければならないこと
今回の場合・・・ある小説の一部分が社長の講演内容よりも少ないこと

 

※その他にも、「公正な慣行に合致する」こと、「引用の目的上正当な範囲内」であること等の要件もありますが、紙面の関係上、割愛させていただきます。

 

まとめ

さて、皆さまいかがでしょうか。

著作権侵害にあたるのかどうか、それを判断するのは、そう単純なものではないことがお分かりいただけたかと思います。
著作権侵害の場合、差止請求や損害賠償請求のほか、刑事罰を受ける可能性もあります。

ご不明な点がございましたら、どうかな?と思った時点で、当事務所にお早めにご相談ください。

 

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