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案件別コラム

公開日:2020.01.21

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  • 会社の倒産・再生

私的整理に関するガイドラインとは

目次CONTENTS

[ Q ]

私的整理に関するガイドライン」というものがあると聞きました。いったいどういうものなのでしょうか。

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[ A ]

平成13年4月の政府の「緊急経済対策」を受け、同年6月、「私的整理に関するガイドライン研究会」が発足しました。
この研究会は、私的整理に関し、関係者間の共通認識を醸成し、私的整理を行うに至った場合の関係者間の調整手続き等をガイドラインとして取りまとめることを最終目標としており、その協議の結果取りまとめられたものが「私的整理に関するガイドライン」(以下、「私的整理ガイドライン」といいます。)です。

1 対象となる私的整理

「私的整理ガイドライン」による私的整理は、会社更生法や民事再生法などの手続きによらずに、債権者と債務者の合意に基づき、債務について猶予・減免等をすることにより、経営困難な状況にある企業を再建するためのものです。

多数の金融機関等が、主要債権者または対象債権者として関わることを前提とするものであり、私的整理の全部を対象とするものではありません。その一部を対象とする限定的なものです。

具体的には、会社更生法や民事再生法等の手続きによることが本来であるところを、これらの手続きによった場合に事業価値が著しく毀損されて再建に支障が生じるおそれがあり、私的整理によったほうが債権者と債務者双方にとって経済的に合理性がある場合にのみ、私的整理ガイドラインによる私的整理が行われることになります。

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2 私的整理ガイドラインのルール

法的拘束力はないものの、金融機関等である主要債権者及び対象債権者、企業である債務者、並びにその他の利害関係人によって自発的に尊重され遵守されることが期待されています。

また、主要債権者は、債務者から私的整理ガイドラインによる私的整理を行いたいとの真摯な申し出があったときは、誠実かつ迅速にこれに対応し、主要債権者と債務者は、相互に手続きの円滑で速やかな進行に協力することとされています。

以上のとおり、私的整理ガイドラインは、法的拘束力を持つものではありません。しかし、金融機関等にはこれを遵守することが期待されており、「私的整理に関するガイドライン研究会」には全国銀行協会、全国信用組合中央協会、全国信用金庫協会等の金融界の代表も参加していましたので、実際に遵守されているようです。

3 対象債務者となりうる企業

私的整理ガイドラインは、いかなる企業でも利用できるとされているわけではありません。利用できる企業は、次の要件を満たす企業とされています。

  1. 過剰債務を主因として経営困難な状況に陥っており、自力による再建が困難であること
  2. 事業価値があり(技術・ブランド・商圏・人材などの事業基盤があり、その事業に収益性や将来性があること)、重要な事業部門で営業利益を計上しているなど債権者の支援により再建の可能性があること
  3. 会社更生法や民事再生法などの法的整理を申し立てることにより当該債務者の信用力が低下し、事業価値が著しく毀損されるなど、事業債権に支障が生じるおそれがあること
  4. 私的整理により再建するときは、破産的清算はもとより、会社更生法や民事再生法などの手続きによるよりも多い回収を得られる見込みが確実であるなど、債権者にとっても経済的な合理性が期待できること

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