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LEGAL COLUMN

法律コラム

公開日:2021.12.21 最終更新日:2022.08.25

CASE

  • 刑事事件

盗撮で逮捕されたら|いつ釈放される?不起訴になる場合は

目次CONTENTS

盗撮をした場合、その後、どのようなことが起きる可能性があるでしょうか。盗撮を行ってしまった場合、その場でばれてしまう、盗撮したということで警察が自宅に突然訪問してきた、ということが起こる可能性があります。盗撮事件のニュースで逮捕に至る場合の多くは、現行犯逮捕であるかと思います。ただし、現行犯逮捕される場合を除いて、逮捕されることはあまりないかもしれません。

もっとも、どのような場合に逮捕するかは、捜査機関側が、逃亡の可能性や罪証隠滅の可能性を検討して行うことになりますので、それらの可能性が高いと判断された場合には、逮捕されることもあり得ます。

どのような場合に盗撮で逮捕される?|現行犯逮捕と通常逮捕

逮捕の種類としては、通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕があります。

盗撮で現行犯逮捕される場合

盗撮行為が被害者やその場にいた第三者に見つかった場合、すぐに警察に通報され、警察署に連行される可能性があります。場合によっては、現行犯逮捕される可能性もあるでしょう。

例えば、電車内や駅構内のエスカレーター等で女性の下着をスマートフォンで盗撮し、被害者や周囲の人に発覚した場合には、発覚した時点で警察を呼ばれて現行犯逮捕されるケースが多いでしょう。

警察に連行されても、被疑者が素直に罪を認め、被害者も許してくれるような場合には、すぐに釈放されることもありますが、被害者が厳罰を求めて被害届を提出したような場合には、捜査が開始され、逮捕されていれば身柄拘束が長引く可能性もあります。

盗撮で通常逮捕される場合

盗撮直後は発覚せず、または逃走が成功して現行犯逮捕は免れたが、防犯カメラ映像等による追跡で身元が明らかになり通常逮捕ということもあります。

また、別件の盗撮で現行犯逮捕された際に、余罪として前に行った盗撮について通常逮捕されるということもあり得ます。

盗撮直後に発覚し、取調べを受けたものの現行犯逮捕はされなかったが、その後の捜査機関からの呼出しに応じないため、通常逮捕されるということもあり得ます。

盗撮で逮捕された後の流れ:いつ釈放される?

盗撮で逮捕された後は、以下のような流れになります。

  1. 検察官送致(逮捕後48時間以内)
    盗撮で逮捕されると、警察署に留置されるのが一般的です。逮捕された被疑者は、48時間以内に検察官に送致されます。
    軽微な事案で被害者も許してくれているような状況であれば、検察官に送致される前に釈放される場合もあります。
  2. 勾留請求(送致後24時間以内)
    検察官に送致された場合、検察官は、24時間以内に勾留請求するか否かを判断することになります。
    検察官が勾留請求しない場合はそのまま釈放されます。前述のように、比較的軽微な事案等の場合は、そのまま釈放されることもあるでしょう。
  3. 勾留決定
    検察官が勾留を請求し、裁判官が勾留を決定した場合、最大で20日間身柄を拘束されることになります。勾留された場合は、原則として10日間身柄を拘束されますが、さらに10日間、勾留期間が延長される場合があります。
    そして、検察官は、勾留期間が満了するまでに起訴か不起訴かを決めることになります。
  4. 起訴または不起訴
    不起訴であれば釈放され、起訴であればそのまま勾留される場合が多いと思われます。起訴後は「保釈」という制度がありますので、保釈制度を利用して釈放される場合が多いです。
  5. 保釈が認められない場合
    保釈が認められなければ、そのまま判決まで身柄が拘束され、判決の内容に応じて釈放されるか、そのまま刑事施設に収容されるかが決まることになります。

身柄拘束が長期化すると様々な不利益が生じますので、早めに弁護士に相談をして、早期の身柄解放を目指しましょう。

盗撮事件の釈放後はどうなる?

盗撮で一旦逮捕された場合でも、その後釈放されれば、在宅で捜査が行われます。釈放されたからといって捜査をしないわけではないのでご注意ください。

釈放後は必要に応じて、警察官や検察官から、警察署や検察庁に取調べ等の捜査のために出頭するよう連絡がきます。そして、必要な捜査を終えれば、検察官が起訴するか不起訴にするかを判断します

起訴されれば裁判になりますので、裁判所から出頭するように呼出しがあります。

他方で、不起訴になればそこで捜査は終了します。不起訴の場合、検察官から不起訴にしましたと連絡がくるわけではないので、ご自身で確認する必要があります。

盗撮で逮捕された場合の不利益とは

盗撮で逮捕された場合、逮捕されたことによる様々な不利益が発生することが考えられます。

精神的不安

逮捕後は外部との接触を遮断され、非常に大きな精神的ストレスを抱えることになります。勾留決定が出るまでは、弁護士としか面会することができず、家族とも会うことができません。

家族や友人等と連絡をとることができなくなれば、突然連絡がとれなくなった家族や友人等も、強い不安を抱くことになるでしょう。

仕事への影響

逮捕されれば、当然仕事をすることもできなくなりますから、勤務先には多大な迷惑をかけることになりますし、連絡をせずに仕事を休めば無断欠勤になります。

そのような状況が長期化すれば、解雇される可能性も高くなります。解雇された場合の経済的な不利益は、非常に大きなものになります。

マスコミによる実名報道

盗撮をして逮捕されると、マスコミにより実名報道されることがあります。さらに最近は、ネットニュース等ですぐに拡散されてしまうこともありますので、以前と同様の生活をすることが難しくなる場合もあります。

身柄拘束による不利益の軽減|弁護士の活動とは

身柄拘束が長期化すると、上記のように、様々な不利益が生じる可能性があります。

このようなときに、弁護士は、身柄拘束による様々な不利益をできる限り小さくできるよう活動することができます。

  • 逮捕後、検察官が勾留請求しないよう働きかける
  • 勾留請求された場合には、裁判官に対して勾留請求を却下するよう働きかける
  • 勾留決定がなされた場合には、決定を取り消すよう働きかける
  • 起訴された場合には、保釈請求を行い、身柄の解放を目指す

盗撮で通常逮捕されないためには

被害者との示談

まず、被害者と示談するということが考えられます。被害者と示談ができれば、そもそも刑事事件化しないことが考えられますし、仮に事件として捜査されていても、不起訴となる可能性が高まります。

被害者と示談するためには、被害者の連絡先を知る必要があります。被害者の情報がまったくなく、調べようがない場合は、警察や検察などの捜査機関から教えてもらうしかありません。

もっとも、被害者の方は、加害者に対して多大な恐怖心や嫌悪感を抱いており、「氏名や連絡先など教えたくない」というのが一般的です。したがって、警察や検察などの捜査機関に問い合わせても、連絡先を教えてくれないのが通常です。

しかし、被害者の方も、「弁護士であれば教えてよい」という方はいらっしゃいます。そのため、加害者としては、被害者の情報が不明である場合には、弁護士に依頼したほうがよいということになります。

自首、捜査への協力

また、自首をし、捜査に協力をするので、逮捕は控えてほしいと要請することも考えられます。

どのような場合に自首をすべきかは、難しい判断となりますので、まずは弁護士にご相談ください。

盗撮で逮捕された場合の弁護士の活動

盗撮で逮捕された場合、弁護士はどのような活動をしてくれるのでしょうか。

1.身体拘束を解放するための活動

まずは日常生活を取り戻すために身体拘束からの解放を検討することになります。

弁護士が関与する時期によって、取り得る方法は変わってきますが、具体的な方法としては、勾留請求却下の申入れ、勾留決定に対する準抗告の申入れ、勾留取消請求等が考えられます。必要書類を作成し、ご家族などの協力を受けながら、適宜手続をとることになります。

2.被害者との示談

また、間違いなく盗撮を行ったのであれば、被害者の方と示談についての協議を行うことになります。

盗撮事件の被害者は、自身の氏名や連絡先などの情報を加害者にはオープンにしたくないでしょうから、そのような場合、弁護士は捜査機関に連絡し、「被害者と協議をすることができるか確認してほしい」と依頼することになります。被害者の了承が得られた場合には、捜査機関から被害者の情報を開示してもらうか、被害者から弁護士に連絡をしていただくことになります。

弁護士は、被害者に対し、加害者からの謝罪の意思を伝えるとともに、示談金の支払い等の条件について提案し、被害者からの回答を待つことになります。被害者から条件について了承いただいた場合には、弁護士が示談書を作成し、示談書に記載した条件を履行することになります。

なお、被害者が未成年の場合は、親権者と協議を行うことになります。お子様が盗撮された場合に、親権者であるご両親から許しをいただくことは容易ではありませんが、被害者やご両親の心情に配慮しながら、粘り強く協議をして、示談を試みます。

3.治療の指示

盗撮を何度も行っている場合、本人もあらがえなくなっている可能性があります。そのような場合、いくら本人がやめようと思ってもやめられるものではありません。

治療が必要ではないかと感じた場合には、治療をお願いすることになります。

4.意見書の提出

最終的には検察官が処分をすることになりますが、検察官が処分するまでの間に、意見書を提出するという方法で、弁護人としての意見を検察官に伝えることになります。

逮捕されなかった場合や釈放された場合の活動

逮捕されなかった場合や釈放された場合には、その後どうすればよいのでしょうか。

この場合には、身体拘束を解放するための活動は不要ですが、その他の活動は必要となります。被害者との示談、治療、検察官への意見書の提出等の活動を行っていくことになります。

Q.盗撮の疑いで現行犯逮捕されたら何を話すべきか?

現行犯で逮捕された被疑事実について、ありのまま(認める、認めないいずれもあり得ると思います)を話す場合と、何も話さない(黙秘する)場合について、考えてみましょう。

何かしら話をした(供述した)場合は、その後に、その供述を撤回することが困難になることが考えられます。一方で、自ら話すことにより、反省をしているとして、現行犯逮捕されたとしても早期に解放される可能性もありますし、最終的な処分が軽くなる可能性もあります。

何も話さない、すなわち黙秘権を行使する場合、その後弁護士と相談して方針を柔軟に検討することができます。一方で、現行犯逮捕されて黙秘している場合、弁護士による働きかけがなければ、早期の身柄解放は困難かと思われます。

黙秘権の行使は非常に難しい問題ですので、少しでも黙秘権の行使を考えているのであれば、まずは弁護士を呼ぶことをおすすめいたします。

Q.盗撮の疑いで現行犯逮捕されたら、余罪について話すべき?

次に、現行犯で逮捕された被疑事実以外の被疑事実(余罪)、すなわち、他の日や時間に盗撮を行っていたことを話すべきか、考えてみましょう。

余罪を話した場合は、自ら認めているということで有利な事実になる可能性もありますが、常習的に盗撮を行っていたとして不利な事実になる可能性もあります。また、余罪についても捜査が行われ、その余罪に関しても処分を受ける可能性もあります。

一方で、余罪を話さない場合、捜査機関が余罪を把握できていないのであれば余罪については捜査されない可能性があります。しかし、他の証拠から余罪が明らかであるにもかかわらず認めないとなると、反省が見られないとして不利な事実になる可能性もありますし、自供の有無にかかわらず捜査機関が独自に捜査する可能性もあります。

余罪について話すのか、どの部分まで話すのかについては、個別事情によります。

逮捕されると、「その場を早く切り上げたい」「後に本当のことを言えば問題ないだろう」と考えるかもしれませんが、一度供述したことを後に覆すことは非常に労力を要します。場合によっては、最後まで覆すことができないこともあり得ます。

話してもよいか迷うことがあれば、まずは弁護士を呼ぶことをお考えください。

Q.盗撮で逮捕されて不起訴になることはある?

起訴するかどうかは、基本的に検察官が決定します

どのような場合に検察官が起訴するかですが、刑事訴訟法では、「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。」と定められています(刑事訴訟法248条)

したがって、検察官は、様々な事情を考慮して、起訴・不起訴を決めます

盗撮に関していえば、被害者と示談できているかどうかは重要な考慮要素になると考えられます。その他の事情も影響しますが、示談できた場合には、不起訴となる可能性が高まります。

Q.盗撮で逮捕されると必ず前科がつく?

「前科」とは、裁判で懲役刑や罰金刑を言い渡されたもののことをいいます。懲役刑に執行猶予がついている場合も前科にあたります。

また、前科と似た言葉として「前歴」というものがあります。前歴とは、検察や警察等の捜査機関による捜査の対象になったものの、刑罰を課されていないもののことをいいます。

盗撮で逮捕された場合ですが、逮捕されたからといって必ずしも裁判になるとは限りません。そして、裁判にならなければ前科となることはありません。もっとも、捜査を受けたということにはなりますので、前歴としては残ることになります。

前述のとおり、裁判にするかどうか、すなわち起訴するかどうかは基本的に検察官が決定します

盗撮に関していえば、被害者と示談できているかどうかは重要な考慮要素になると考えられます。したがって、前科がつかないためには、被害者との示談が重要です。

Q.盗撮の被害者との示談を弁護士に依頼するべき?

盗撮の場合は被害者がいますので、被害者と早期に示談をし、身柄の解放を目指すことになります。

被害者の方は、被疑者本人や被疑者の家族とは話をしたくないという方も多いですが、弁護士とは話をしてもよいという方もいらっしゃいます。被害者と早期に示談ができれば、身柄が解放される可能性が高まります。

仮に身柄拘束されなかったとしても、被疑者に連絡先を教えたくないという被害者の方は多いので、このような場合には、被疑者やその家族が連絡することは困難です。そのような場合は、弁護士に依頼すべきでしょう。弁護士は、被害者の了承を得たうえで捜査機関から連絡先を教えてもらい、被害者と示談の話し合いをすることになります。

示談金額の相場や示談の条件とは

示談金については、事件の内容や被害者の考え、被疑者の資力等により金額が変わりますが、数十万円が相場であると考えられているようです。

また、示談する際には、盗撮画像の破棄、接触禁止、口外禁止の条項を盛り込むことが多いでしょう。

被害者の感情に配慮しながら、被害者が納得できる示談の内容を提案し、示談をすることになります。

被害者との示談が成立したら

被害者との示談ができれば、初犯の場合、不起訴になる可能性が高くなります。

もっとも、被害者と示談するだけでは不十分な場合には、身元引受人を確保したり、被疑者の生活状況更生に向けた努力(通勤の際の犯行であれば通勤手段として電車を利用しない等)を主張したりして、不起訴にするよう検察官に求めることになります。

盗撮事件では被害者との示談が重要

盗撮事件において、不起訴や前科がつかないことを望む場合は、被害者の方と示談できるかが重要になります。

しかし前述のとおり、被害者の方は、被疑者に対しては連絡先を教えたくないという方もたくさんおられます。そのような場合は、まずは弁護士にご相談ください。被害者の方の感情に配慮しながら、早期の示談成立に向けた活動をいたします。

Q.盗撮事件の被害者がわからない場合はどうなる?

公共施設などの公共の場所での盗撮では、被害者が誰であるのかわからない場合があります。このような場合は、どうなるでしょうか。
以下では、よくあるケースについて、解説します。

1.現行犯逮捕されたが被害者は立ち去ってしまった場合

盗撮行為を確認した目撃者が犯人を確保したが、被害者は盗撮に気が付かずにそのまま立ち去ってしまうことが考えられます。このような場合、後の捜査で被害者を探し出すことになりますが、最後まで被害者が特定できないこともあり得ます。

盗撮の場合、通常は、まず被害者と示談についての協議を行うことになりますが、被害者が特定されなければそのような活動をすることはできません。

そうすると、検察官は、被害者に関する事情を除いた上で、どのような処分をするかを決めることになります。被疑者の前科前歴、常習性等の事情を考慮することになると思われます。

2.盗撮データから余罪が明らかになった場合

現行犯逮捕されて携帯電話やスマートフォン、自宅のパソコンのデータを確認され、他にも盗撮していたことが明らかになることがあります。このような場合、撮影した映像から、被害者を特定できる要素(被害者が制服を着ている、一定の範囲の人物しか使わない場所である等)がなければ、被害者の特定は現実的ではないと思われます。

被害者が特定されなければ、前述のように示談をすることはできません。

そして、検察官の処分にあたっては、余罪単体で処分されるのではなく、現行犯逮捕された被疑事実についての処分の常習性の証拠として用いられるのではないかと思われます。

3.自首したものの被害届が出ていなかった場合

盗撮をしてしまい、後悔の念から自首して盗撮の事実が明らかになることもあります。この場合に、被害者が盗撮に気付いて被害届を提出していれば、その被害者と示談についての協議を行うことになりますが、被害届が出ていない場合には、被害者の特定ができず、協議を行うことはできません。

また、検察官の処分に関しては、他に確実な証拠がなければ、そもそも犯罪を証明することができず、処罰されないのではないかと思われます。

Q.盗撮で後日逮捕される可能性はある?

1.警察が後日自宅を訪問してくることはあるのか

警察は、被害者や目撃者から通報があれば捜査を行うと考えられます。 そして、捜査の結果、盗撮を行ったことが証拠によってある程度認められ、盗撮をしたと疑われる人物が特定できた場合には、その人物の自宅を訪問することが考えられます。

ここで、盗撮の証拠としてどのようなものがあるかといえば、防犯カメラの映像、被害者や目撃者の証言等が考えられます。これらの証拠の精査に時間がかかることもありますので、盗撮を行ってから相当程度時間が経ってから警察が訪問してくることがあります。

2.後日逮捕されてしまうことはあるのか

逮捕の種類は、大きく、通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕の3種類ありますが、盗撮で後日逮捕されるとすれば、通常逮捕となります。通常逮捕を行う前には、裁判官から令状の発付を受ける必要があります。そして、逮捕の要件が満たされている場合に、令状が発布されます。

逮捕の要件は、「逮捕の理由」と「逮捕の必要性」です。逮捕の理由とは、罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があることをいいます。逮捕の必要性とは、逃亡又は罪証隠滅のおそれがあることをいいます。

盗撮後の捜査で、逮捕の理由、逮捕の必要性に関する証拠が収集されていれば、逮捕される可能性があります。

3.盗撮で後日逮捕された後の流れ

警察官に逮捕された場合について説明します。

まずは逮捕後すぐに弁解録取手続がとられます。その後、警察官は、被疑者を留置する必要があると考えた場合には、48時間以内に書類、証拠物とともに被疑者を検察官に送致します。検察官に送致されると、再度、弁解録取手続がとられます。

そのうえで、検察官は、被疑者を留置する必要があると考えられる場合には、警察官から被疑者を受け取ったときから24時間以内に、被疑者の勾留を裁判所に請求しなければなりません。
また、時間制限としては、被疑者が身体を拘束された時から72時間を超えることはできません。

勾留請求された場合、勾留請求を認めるか否かを裁判官が判断し、勾留決定がなされた場合には、勾留請求の日から10日間勾留されることになります。そのうえで、さらに10日間勾留が延長されることもあります。勾留請求の日から10日間ないし20日間以内に検察官が公訴を提起しなければ、釈放されることになります。公訴提起された場合には、身体拘束がそのまま継続することになります。

したがって、公訴提起されなければ、身体拘束の期間は、最長23日間となります。もっとも、他の罪を理由として、再度逮捕された場合には、再度最長23日間の身体拘束を受ける可能性があります。

勾留中は、接見禁止がつくことも考えられますし、その場合には、外の世界との接点は弁護士しかなくなります。接見禁止がつかない場合であっても、弁護士以外の者との接見の場合には警察官が面会に立ち会いますので、心理的に自由に話すことが難しいと考えられます。

4.少しでも罪を軽くする方法はあるか

被疑者として特定される前と後とで取り得る手段は変わってきます。

被疑者として特定される前であれば、自首することが考えられます。もっとも、自首すべきかどうかは非常に難しい判断となりますので、まずは弁護士にご相談ください。

被疑者として特定された後は、被害者との示談成立を目指すことが考えられます。ただし、顔見知りの人物を盗撮した等の場合でない限り、被害者の情報を知っていることはないかと思います。このような場合には、警察や検察などの捜査機関から教えてもらうほかありません。

もっとも、痴漢や盗撮などの性犯罪の被害者は、加害者に対して氏名や連絡先などの情報を開示することはあまりないと思われます。そのような場合、弁護士に依頼して、弁護士を通じて情報を教えてもらうという方法があります。

さいごに:更生を目指す方へ|二度と盗撮をしないために

当事務所が刑事弁護においてもっとも重視していることの一つに、被疑者(被告人)の更生があります。

犯罪を行った被疑者が、今後、二度と犯罪を行わないようにすることは、刑事弁護活動においても非常に重要であると考えています。なぜなら、被疑者が犯罪を行わなければ、新たな被害者が生まれることもなく、平和な社会を築けることになるからです。

しかし、盗撮を含む性犯罪は、再び犯罪を行う可能性が高いことが特徴だと言われています。再び盗撮を犯してしまう理由は何でしょうか。

理由1.ストレス発散

現代社会では、社会生活上、様々なストレスを受ける場合があります。職場や学校など、家庭の外だけではなく、家庭内でもストレスを受ける人は多いと言われています。
性犯罪者は、このような様々なストレスの発散として、盗撮を行う場合があるようです。そのようなケースでは、ストレスを受け続ける限り、盗撮を繰り返してしまう可能性があります。

理由2.スリルや成功体験

他人から見つからないように盗撮を行うこと自体にスリルを感じ、成功することによって、また味わいたいと思ってしまう。このような心理状態を有する性犯罪者もいるようです。

理由3.精神疾患

何度逮捕され、刑罰を受けても、また盗撮を繰り返す。そのような場合は、精神疾患である可能性もあります。様々な依存症と同様に、本人や家族など周囲の方々だけでは、立ち直ることが難しいと思われます。

再び盗撮を行わないために

それでは、再び盗撮を行わないためには、どうすればよいのでしょうか。

  • カウンセリング
    専門医や臨床心理士とカウンセリングを行い、自身の悩みを素直に打ち明ける等して、認知や思考の改善をします。また、被疑者のご家族についてもカウンセリングを受けたほうがよい場合がありますので、一度ご相談されたほうがよいでしょう。
  • 自助グループ
    自助グループでは、グループミーティングを行い、同じような境遇にある他人の話を聞き、自身の考えや経験を話すことにより、自身の誤った認識を正し、被害者の心情を理解することにつながります。
    グループミーティング以外の手法によっても認知の歪みが治せるよう、様々なプログラムが提供されます。
  • 治療
    盗撮が精神疾患によるものである場合には、専門の治療機関で治療を受けることにより、誤った認知を正し、改善する必要があります。治療機関では、薬物療法も行われる場合があります。

弁護士は、上記の治療等の行為はできません。しかし、単に刑事弁護を行うだけではなく、更生に向けた活動の手助けをすることは可能です。更生を目指す方は、早めに弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

盗撮を行ってしまい、今後どうすべきか悩んでいる場合には、まずは弁護士にご相談ください。弁護士に対する相談については守秘義務があり、外部に盗撮の事実が漏れる心配はありませんので、安心してご相談ください。