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法律コラム

公開日:2020.12.18 最終更新日:2022.08.25

CASE

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盗撮で在宅捜査される場合とは|弁護士が解説

目次CONTENTS

一般的に、逮捕・勾留等の身体拘束を受けずに捜査が行われることを「在宅捜査」といい、在宅捜査のまま起訴が行われることを「在宅起訴」といいます。

盗撮をしたことが発覚した場合、現行犯逮捕されて身柄拘束を受ける可能性がありますが、事案によっては、身柄拘束を受けずに在宅捜査が行われる場合もあります。在宅捜査の場合には、身体拘束を受けないというメリットがある反面、捜査が長期化することが多く、その点ではデメリットがあります。

在宅捜査が長期化する理由は、身柄を拘束された場合、拘束期間が厳格に定められているため、その間に処分を決める必要があるのに対し、在宅捜査の場合にはそのような期間制限がないためです。

盗撮事件で在宅捜査になるケースとは

盗撮事件で在宅捜査になるのは、どのような場合でしょうか。

例えば、犯行が発覚した後も素直に罪を認めて逃亡せず、証拠品を任意に提出するなど捜査にも協力的な態度を示し、被害者も厳重な処罰を望んでいないような場合には、身柄拘束の必要性がないと判断され、在宅捜査になる場合があります。

逆に、逮捕後、否認して逃亡する、証拠品の提出も拒絶する、被害者が厳重な処罰を望んでいる、などの事情がある場合には、身柄拘束を受ける可能性があります。

在宅捜査のメリット1:弁護士との連絡が密にできる

身柄拘束を受けていない場合、被害者の連絡先がわかっていれば、連絡をとることができるかもしれません。しかし、盗撮事件の被害者の方は、通常、連絡先を開示したくないという方が多いです。そのような場合は、弁護士に依頼をして、弁護士を通じて被害者に連絡をとり、示談の話をすることが考えられます。

被害者との示談のために弁護士に依頼する必要があるという点では、身柄拘束されている場合と異なりませんが、弁護士が接見を行う必要がない分、密に連絡を取り合うことができるので、スムーズに進むことが多いと思われます。

在宅捜査のメリット2:更生に向けた活動ができる

在宅事件であれば、精神疾患等が原因で盗撮を行った疑いがあるような場合、医療機関で治療を受ける等の対応が可能です。

一方で、身柄拘束を受けている場合は、そのような対応ができませんので、更生に向けた活動ができるという点では大きな違いがあると思われます。

さいごに

もっとも、身柄拘束を受けた場合でも、弁護士に依頼をすることにより釈放される可能性が高まるかもしれません。釈放された後は、在宅事件として捜査が進むことになります。

ご本人やご家族が身柄拘束を受けた場合には、お早めに弁護士にご相談いただくことをおすすめいたします。

※本記事は、公開日時点の法律や情報をもとに執筆しております。