公開日:2019.06.01
- 法律コラム
- 相続・高齢者問題
葬儀費用は誰が負担する?兄弟と分担できる?
【本記事の監修】 弁護士法人桑原法律事務所 弁護士 桑原貴洋 (代表/福岡オフィス所長)
- 保有資格: 弁護士・MBA(経営学修士)・税理士・家族信託専門士
- 略歴: 1998年弁護士登録。福岡県弁護士会所属。
日本弁護士連合会 理事、九州弁護士会連合会 理事、佐賀県弁護士会 会長などを歴任。
目次CONTENTS
Q.父親が亡くなった際、私(長男)が喪主となって葬儀を行い、葬儀費用も私がすべて負担しました。他の兄弟は、葬儀費用をまったく負担していないのですが、遺産分割の際に考慮してもらえるのでしょうか?
A.
葬儀費用とは、死者の追悼(通夜、告別式)、火葬等の行為に要する費用をいいます。なお、葬儀費用を誰がどう負担するかは、法律で特に定められていません。
- 喪主が実質的に負担する説
- 相続人らがそれぞれ負担する説
- 相続財産の負担として遺産から清算する説
等々、学説は分かれています。
一般的には、遺産とは別個のものであるため、喪主が負担するべきと考えられています。ただ、相続人らで遺産分割の対象とすることに合意している場合は、遺産分割の対象とすることができます。
そのため、相続人らの間で、遺産分割に関して意見が合わず、紛争が生じている場合は、葬儀費用について最終的に誰がどのように負担するかが争われることがあります。
※本記事は、公開日時点の法律や情報をもとに執筆しております。