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公開日:2020.05.11 最終更新日:2022.02.03

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自己破産するとどうなる | 家族への影響は?

目次CONTENTS

借金を減らす法的な手続きの一つである「自己破産」をすると、家族にどのような影響があるのでしょうか。借金問題に詳しい福岡・佐賀の弁護士法人・桑原法律事務所の弁護士が解説します。

自己破産とは?詳しい解説はこちら

自己破産:家族に影響「原則なし」| 保証人になっていれば別

自己破産しても家族への影響は原則ありません。家族が肩代わりして支払う必要はなく、家族の財産にも破産の効力は及びません。

ただし当人の借金について、家族が保証人になっていると注意が必要です。その保証の範囲内で、代わりに支払わなくてはならない可能性があります。

自己破産の免責の効力は、保証人には及びません。主債務者が免責されても、保証人の債務はなくなりません(免責されません)。保証人に請求がいく時期は、保証契約の内容によってそれぞれです。

保証人になっている家族も支払う資力がなければ、その方も自己破産や任意整理を考えなくてはならなくなります。

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自己破産:家族や友人にばれる? | 可能性は低い

自己破産を内緒にしておきたい人もいるでしょう。破産手続の開始が決まると、裁判所は「決定の主文等」を公告します(破産法32条1項)。「主文」には破産する人の住所と氏名が記載され、官報に掲載されます。

「官報」とは内閣府が休日を除いて毎日発行しています。法律や人事異動(公文)、入札や裁判所のお知らせ(公告)などが載っています。

全国48か所にある官報販売所で購入できます。インターネットでも公開されていますが、地域の回覧板に入ったり、駅でフリーペーパーと並んで陳列されたりはありません。

「官報に載ると家族や友人にもばれるのでは」と思うかもしれませんが、官報は一般の方がそうそう目にするものではありません。基本的には家族や友人に知られてしまう可能性は少ないでしょう。

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自己破産:家族の財産も没収される?| 家族も借金できなくなる?

自己破産をすると家族の財産も没収され、お金に換えられるのでしょうか。換価(=お金に換えられること)の対象となる財産を「破産財団」といいます。

「破産財団」は「破産者の財産、または相続財産若しくは信託財産であって、破産手続きにおいて破産管財人にその管理及び処分をする権利が専属するものをいう」とされています(破産法2条14号)。

上記のように換価の対象は破産者の財産だけです。家族の財産は没収されません。家族の借金やクレジットカードの利用も、基本的に影響はありません。自己破産をした当人は「個人信用情報」に事故情報(いわゆるブラックリスト)が載ります。

当人は借金やクレジット払いといった、信用を担保とする取引が当面はできませんが、家族は関係ありません。当然ですが、人の信用度はその人によって異なります。たとえば父が浪費で借金を返せなくなっても、子どもも同様ではないからです。

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「家族や友人だけに借金返したい」は NG

金融機関だけでなく家族や友人からも借金していて「義理があるので返したい」という方もいます。しかしながら、「債権者(お金を貸した人)は平等に扱う」との原則があり、一部だけに返済すると破産法に触れる可能性があります。

破産法では債権者の平等を害する行為を「偏頗(へんぱ)行為」と呼び、手続きを進める破産管財人には否認する権限があります。せっかく返したとしても、家族や友人は後日、破産管財人から返還を求められかねません。

借金が免除にならない原因(免責不許可事由)になる可能性もあります(破産法252条1項3号)。

自己破産:子どもの学資保険は解約必要?

自己破産をして、子どもの学資保険の解約返戻金が一定の額を超えると、債権者への配当に回ります。学資保険であっても破産者が契約者であれば、当人の財産です。「お金に換えましょう」という原則は、他の財産と同じです。

ただし一定の金額内であれば、破産しても手元に残せる「自由財産」として守れる場合はあります。「一定の金額を超えているが残したい」人については、いくらかお金を工面し、学資保険の代わりに差し出すという方法もありえます。

自己破産の無料相談は弁護士法人桑原法律事務所へ

当事務所では、自己破産や借金問題のご相談について、電話・Web・来所で無料相談(初回30分)ができますので、お気軽にお問い合わせください。

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※本記事は、公開日時点の法律や情報をもとに執筆しております。


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