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任務懈怠責任 -株式会社の取締役は会社に対してどのような責任を負うか?-

目次CONTENTS

取締役が負う責任は,【1】会社に対する責任と【2】第三者に対する責任の2つに分類されます。

取締役の会社に対する責任

取締役の会社に対する責任には,以下の3つの項目があります。

  1. 任務懈怠責任(会社法423条1項)
  2. 利益相反取引による責任(356条1項)
  3. その他の責任(利益供与の責任(120条4項)・剰余金の配当等に関する責任(426条1項)・出資の履行の瑕疵に関する責任(213条1項)

「任務懈怠責任」とは

今回は,1「任務懈怠責任」について解説いたします。

取締役は,その任務を怠ったときは,株式会社に対し,これによって生じた損害を賠償する責任を負います(423条1項)

「その任務を怠ったとき」とは

では,「その任務を怠ったとき」とはどのような場合をいうのでしょうか。

A 業務執行の場合

まず,取締役の業務執行が任務懈怠とされる場合として,法令違反行為が挙げられます。法令違反は,原則として任務懈怠とされているため,業務を行うに際しては,関連法令の細部まで注意を払う必要があるでしょう。

では,取締役の行為の結果,会社に損害が生じた場合に,ただちに任務懈怠になるのかというとそうではありません。取締役の経営判断の結果,会社に損害が生じても,事後的に任務懈怠とするべきではないという考え方として,経営判断原則があります。これは,取締役の業務執行時における事実認識や判断の過程に誤りがあるか否かという視点から判断されます。

B 監視・監督の場合

取締役は,他の取締役の業務執行を監視・監督する義務を負っています。監視・監督義務違反については,当該取締役が,とるべき監視・監督行為をとらなかったか否か(不作為)が問題となります

さいごに

「任務懈怠責任」に限らず,様々な責任がありますので,業務執行を行う際に疑問が生じた場合には,そのリスクを専門家に相談し,万全の対策をとる必要があるでしょう。