公開日:2021.03.10 最終更新日:2022.01.24
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個人再生はバレる?会社や家族に知られる?官報に掲載される?
【本記事の監修】 福岡の弁護士 弁護士法人桑原法律事務所 弁護士 桑原貴洋 (代表/福岡オフィス所長)
- 保有資格: 弁護士・MBA(経営学修士)・税理士・家族信託専門士
- 略歴: 1998年弁護士登録。福岡県弁護士会所属。
日本弁護士連合会 理事、九州弁護士会連合会 理事、佐賀県弁護士会 会長などを歴任。
目次CONTENTS
個人再生をすると会社や家族にバレてしまいますか?
A. 個人再生をした事実が会社や家族にバレてしまう可能性はありますが、そのリスクは小さいものと考えられます。
以下で、弁護士がくわしく解説いたします。
勤務先の会社にバレることはある?
原則、会社に通知等が送られることはない
個人再生の申立てをしたことにより、会社に通知等が発送されるということはないため、即座に個人再生の事実がバレるということは原則としてありません。
会社が債権者になっている場合はバレてしまう
個人再生の申立てを行う際には、申立人の債権者について裁判所に正確に報告しなければならないため、会社に対して債務を負っている場合には、会社も債権者として報告する必要があります。
個人再生の申立てをすると、裁判所から債権者に通知が送られますので、このような場合には、会社に個人再生の事実がバレてしまいます。
会社に「退職金見込額証明書」を発行してもらう場合は注意
個人再生の申立てにおいては、自らの退職金見込額証明書を提出しなければならない場合があり、その際は、会社に発行を依頼することになります。
もちろん、会社から発行の理由を尋ねられた際に、個人再生することを申告しなければならないということはありませんので、必ずしも個人再生の事実が露見するということではありません。
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家族にバレることはある?
原則、家族に通知が発送されることはない
家族が債権者でない場合は、原則として通知が発送されることもありませんので、即座に個人再生の事実がバレるということはありません。
同居家族の収入資料が必要になる場合は要注意
個人再生の申立てにおいては、同居家族に収入がある場合はその収入を申告しなければならず、収入資料の提出が必要になります。したがって、同居家族に収入資料の提出をお願いする際に、個人再生の事実を伝えなければならないケースが出てくることがあります。
裁判所からの郵便物が自宅に届く(弁護士に依頼すればリスクは抑えられる)
個人再生の申立て後は、裁判所からの郵便物が自宅に届くことになりますので、郵便物で個人再生の事実が知られてしまうことも想定されます。もっとも、弁護士にご依頼いただければ、裁判所からの郵便物や裁判所からの連絡はすべて弁護士宛てになりますので、ご心配は無用です。
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個人再生したことが官報でバレるの?
個人再生をしたら官報に掲載される
個人再生をすると官報に掲載されますが、一般の方が官報を目にする可能性は低いでしょう。
官報とは、国が発行する機関紙です。官報に記載されるのは、法律や条約等の公布、国家公務員の異動、裁判所の下した決定など、国家の広告に関するさまざまな情報です。そして、個人再生の事実も「裁判所の決定」として官報に掲載されることになります。
しかし、一般の方が官報を目にする可能性は限りなく低いといえるため、官報への記載によって、個人再生の事実が家族や友人に露見してしまうという事態は、現実的には起こりにくいと思われます。
個人再生を検討するにあたって、「誰にも個人再生の事実を知られたくない」「個人再生の事実が官報に掲載されることで周りにバレてしまうのではないか」という不安をもたれている方は多いのではないでしょうか。
官報への記載で個人再生したことがバレるリスクはある?
個人再生の事実が官報に掲載されることに関するリスクについてもご説明したいと思います。
官報は、地域の図書館で閲覧することができるほか、インターネット等で有料定期購読することもできます。しかし、官報に記載される情報は、前述のとおり一般受けする内容のものではありませんし、インターネットで購読する場合は有料ですので、官報を都度チェックしているという方はほとんどいないと考えてよいでしょう。
一般の方が官報を目にする可能性は限りなく低いといえるため、官報への掲載によって個人再生の事実が家族や友人に発覚してしまうという事態は、現実的には起こりにくいと思われます。
個人再生についてのご相談は無料です
個人再生の事実が勤務先の会社や家族にバレてしまうケース自体は想定されますが、そのリスクは小さいものと考えられます。したがって、「会社や家族に秘密で個人再生したい」という方は、弁護士と綿密に打ち合わせをした上で、適切な申立て準備を行うことが肝心です。
個人再生は、自宅や自動車等の財産を守りながら債務を大幅に圧縮することができる点で大きなメリットがあります。個人再生をお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。
※本記事は、公開日時点の法律や情報をもとに執筆しております。
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